動揺する彼女に
苛立ちを隠さないホシ
周りも苛立っているのか
ホシの口調に誰も口を出さず
彼女を睨みつけているばかりだった
タイミングよく1人で入ってきたオトは
僕らの表情を見てそんな風に言い放ち
扉を閉めた
未だ自分が拒絶されたことを理解できないのか
フリーズしている彼女を
オトは完全に無視してお菓子を開ける
彼女を一瞬で空気にしたオトは
ソファに座りお菓子を食べ始めた
僕たちの苛立ちに気付いたのか
オトはお菓子を僕らにも渡してきて
躊躇う様子に食べないの?と口に放り込んでくる
それから空気扱いに耐えきれなくなったのか
彼女は部屋から出ていき
オトはお手洗いに出かけた
オトの代わりに入ってきたのは
シウヒョンで僕らを見て
少し驚いた様子でお菓子を片付ける
安心安心、と言いながら
仕事を再開させる彼に
僕らを信用していないのかよ
そんな言葉を飲み込んだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。