第8話

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2026/04/04 15:00 更新
佐野命
佐野命
いやぁ...
佐野命
佐野命
まさか双子とはな...
佐野命
佐野命
あと弟も
ぼく達は晴兄が運転する車に乗って
安倍家に向かっている。
助手席に佐野さん。後ろの席の左側に
座敷さん。中央に狸塚さん、
その隣の雨兄の膝の上にぼくは乗っている。
泥田さんは、なんと飲み物になって
ペットボトルの中に居る。
4人には名前を教えて貰った。
安倍晴明
安倍晴明
うんお兄が雨明 僕 晴明
安倍晴明
安倍晴明
あと末っ子の雪明
安倍晴明
安倍晴明
で 雨 雪 この子たちみんな僕の生徒だよ
安倍晴明
安倍晴明
このペットボトルの中身もね
ぼくは早速雨兄に買ってもらった
キルケゴールの「死に至る病」を読んでいる。
狸塚豆吉
狸塚豆吉
おい貴様なんだその態度は!!!
座敷紅子
座敷紅子
殴ったお前が何を言うか
すると、狸塚さんが声を掛けてくれた。
狸塚豆吉
狸塚豆吉
雪くん何読んでるの?
安倍晴明
安倍晴明
ごめんね雨は昔からお化けとか
妖怪とか嫌いみたいで
安倍雪明
安倍雪明
え、えっと...キルケゴールの「死に至る病」です...
分かるか分かんないけど
表紙を見せながら著者名と題名を答える。
安倍晴明
安倍晴明
テレビでホラーやってるとすぐチャンネル変えちゃうし
狸塚豆吉
狸塚豆吉
きる...え?
狸塚さんは困惑したような表情になっていた。
...すみません..。
佐野命
佐野命
お前だって苦手だろそういうの
安倍晴明
安倍晴明
僕が一番苦手なのは
コンビニでたむろしてる中学生だよ
晴兄...自信満々で言うことじゃないよ...。
狸塚豆吉
狸塚豆吉
ところで晴明セイメイ君 その私服って
安倍晴明
安倍晴明
えっ僕服とかよくわからないから
お母さんが買ってきた
5枚で1000円のシャツだけど...
狸塚豆吉
狸塚豆吉
そっか!そっか!!えへへ
なんでもないよ晴明セイメイ君大好き♡
大方さっき前話の話だろう...。
ぼくも将来5枚で1000円の
服着るような大人にならないようにします。
すると、先程までずっと黙っていた
座敷さんが口を開いた。
座敷紅子
座敷紅子
そういえば服と言えばなんだが...
座敷紅子
座敷紅子
晴明セイメイ、お前って
セーラーを弟に着せる程だったのか
その場がシーンと静まり返った。
それと同時にぼくには慈悲の視線、
晴兄には軽蔑するような視線が飛び交った。
安倍晴明
安倍晴明
ちっちが...違うよ!!!
僕のお下がりだよ!!
安倍晴明
安倍晴明
そっそうだよね?雪!!
安倍雪明
安倍雪明
えっ...う、...
いや、待てよ...若干否定は出来ない。
この前晴兄がくれたお土産は子供用セーラー服。
下がズボンであることがギリギリの救いだけど...。
安倍雪明
安倍雪明
...
安倍雪明
安倍雪明
否定は出来ない...かな?
佐野命
佐野命
お前...
すると、佐野さんが晴兄に絞め技を食らわせた。
安倍晴明
安倍晴明
ギャアアア!!
僕運転中!!殺さんといて〜
【番外編】名前
晴兄が車に乗って来たので
それで安倍家に向かおうということになった。
今は駐車場まで向かっているところだ。
すると、雨兄をビンタした男性が話しかけてきた。
身長が低めなのでぼくと目線が合いやすい。
ねえねえ君の名前は?
安倍雪明
安倍雪明
え、えっと...ぁ...安倍雪明です
雪って呼んでもらえると嬉しいです
雪君かぁ
ぼくが自己紹介をすると、
ビンタの人も自己紹介をしてくれた。
狸塚豆吉
狸塚豆吉
俺は狸塚豆吉!
狸塚豆吉
狸塚豆吉
よろしくね!雪君!
安倍雪明
安倍雪明
ぇ、あ...よろしくお願いします...
すると、他の方の名前も教えて下さった。
狸塚さんは前に居る
ナンパをされていた女性を指さした。
狸塚豆吉
狸塚豆吉
それで、
あっちの女の子は座敷紅子ちゃん
その次にその隣に居る
眼帯を付けた男性を指さした。
狸塚豆吉
狸塚豆吉
あっちのいかにも
厨二病っぽそうなのが泥田耕太郎君だよ
紹介の仕方が凄いが分からなかったので助かる...。
狸塚豆吉
狸塚豆吉
で、この金髪のかっこいい男の子が
俺の親友の佐野命君だよ!!
佐野さんの紹介の時が一番嬉しそう...。
すると、佐野さんがこちらを向いた。
佐野命
佐野命
なんだ豆。もう仲良くなったのか?
狸塚豆吉
狸塚豆吉
うん!佐野君!
この子は安倍雪明君だよ!
狸塚さんが代わりに自己紹介をして下さった...。
佐野命
佐野命
そうか。俺は佐野命よろしく。
安倍雪明
安倍雪明
ぁ...よ、よろしくお願いします...。
すると、今までぼくの後ろで
威圧感を放っていた雨兄が口を開いた。
安倍雨明
安倍雨明
おいコラ何雪に声掛けてんのや
安倍雪明
安倍雪明
あ、...雨兄...
すると、いつの間にか車についていたようで
晴兄が鍵を開けようとした。
安倍晴明
安倍晴明
あれ?鍵どこやったかな?
泥田耕太郎
泥田耕太郎
何してんだ!!
すると、雨兄は晴兄を助けに向かった。
今がチャンスだと思い、
雨兄の性格を話しておいた。
安倍雪明
安倍雪明
ぁ...雨兄はブラコンなんです...。
安倍雪明
安倍雪明
晴兄に対しても同じ感じで...
狸塚豆吉
狸塚豆吉
そうなんだ...
狸塚さんはしょぼーんという顔をしていた。
安倍晴明
安倍晴明
あ!あった!ありがとう雨〜!!
という晴兄の元気な声が聞こえたので
車に乗る準備をした。
安倍晴明
安倍晴明
あ、待って...この車五人乗り...。
佐野命
佐野命
気づくのおせーよ!!
と、佐野さんが晴兄に技を決めているのを
横目に話をしっかりと聞いておく。
座敷紅子
座敷紅子
まあ、泥田はココアになるとして...
泥田耕太郎
泥田耕太郎
ココア?
安倍晴明
安倍晴明
雪は雨の上に乗ってもらって良い?
ごめんよ〜と、本当に悪気のない顔をされたので
大人しく雨兄の上に乗っておく。
安倍雪明
安倍雪明
ううん。大丈夫
安倍雪明
安倍雪明
その代わり
でも、本をゲット出来るチャンスを
逃す訳にはいかないよね
安倍雪明
安倍雪明
今度ダグラス・ホフスタッターの
「ゲーデル、エッシャー、
 バッハ―あるいは不思議の環」買ってね
一応、ぼくが居なくても買えるように
本の著者名と題名を教えておく。
安倍晴明
安倍晴明
げー...え?
安倍雪明
安倍雪明
よろしくね
ぼくはそのまま既に車に乗って
ぼくを待っている雨兄の膝に座った。
こころなしか雨兄が嬉しそうに見える...
いや、こころなしじゃなく本当だと思うけど...。
すぐ後に車は出発した。

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