「貴方が私達を守ってくれるの?」
あれは、どういう意味だ?
もうそろそろ冴が戻ってくると思い、ドアを開けたクリップで施錠した。
まぁ、普通は扉の鍵を開けるのは無理なんだが。
案外成功するものなんだな。
俺がリビング?の椅子に座り直し頬杖をつくと冴がタイミング良く帰ってきた。
何故か、冴にアイツのことを言うのはやめようと思った。
なんとなくだがな。
糸師冴 side
やっと皇帝野郎が帰った。
てことはつまり、あなたの下の名前と沢山一緒にいられるってことだ
いつも通り鍵を開けて、部屋に入る。
またいつも通り、あなたの下の名前がドアの前で待っててくれた。
こんな日常が、永遠に続けばいいな…
なにか別の匂いが部屋に混じってたのは、きっと気の所為。
ミヒャエル・カイザー side今日も冴に家に行きたいと頼む。
アイツに会いたくなったから。
そりゃあ毎日会えるわけでも無い。あれはただの偶然に過ぎないのだから。
だが、冴が家から出たりしてくれれば…
前のクリップで、また扉の鍵を開ける。
厳重になってないという事は、バレてなかったみたいだ。
扉を開ければ、予想通りアイツがいた。
羽根の装飾が付いた青いネックレスを手渡された。
気になったから聞いてみた。
俺の横で絵を描き始めたソイツは、手を止めて振り向いた。
まぁ確かにそうか。
窓は鉄板で塞がれてるから、外の様子も見れない。
扉は鍵がかかってるしな。
なら、
狙うならその日ってことだな、
次の日。
クソ晴れてていい日だったから、計画に役立ちそうなものを買いに、百貨店に来てる。
クソふんわりとした計画を立てはした。
①、冴が家を空けたのを確認する。
クソマネージャーとかがいたら、ソイツはとりま鈍器でクソ飛ばす。
②、いつも通り、あの部屋の鍵をピッキングで開ける。
開けられなくてもブチ破れば良いから失敗する事はない。
③、アイツを連れ出して任務完了。
かなり雑だが、これが一番手っ取り早い
ネックレス、御守りのような気持ちで持ち歩いてるが…
「ちょっとあなた!!?」
なにか大きな声が聞こえたから、思わず少し振り向いた。

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。