第17話

純粋の愛とは
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2020/09/07 11:19
何をするのも堂々と振る舞うヤツメだが、見知らぬ男の子と、文華がにこやかに、話しをしている所を見て、何故か激しく動揺していた。


 「ヤツメ様、カッチコッチですよ」
 「大丈夫ですか?」
 この言葉が、ヤツメのプライドを傷つける。
 
 「う、うるさい」「これ位の事で、俺様が、ガチゴッチになる訳無いだろ」

 アイツ誰だ、気になる、気になって仕方がない

 「さっきから、かなりお話方が、、」「もし、よろければ、私が力添えをしましょうか?」「あの子イケメンだし」まじかで、見てみたい

 「お前なぁ」「心の声が、ダダ漏れだぞ」

 「お前は、邪魔だここで待ってろ」「俺一人で、行って来る」「これぐらいの事で、この俺様が、、、」

 ヤツメは、片手で頭を、覆いながら、文華の所に歩み始め、文華に向かって、こわばる顔を必死になって、引き上げ笑みを浮かべ、軽く手を振る。
 
 ヤツメの姿を見て、少し驚いた様子だった文華だが、直ぐに笑顔を見せて、ヤツメ同様に手を振って、ヤツメを待つ

 「ヤツメさん、どうしました?」
こんな所迄

 「ちょとな気になって、このノートの事が」
そいつは、いったい何者なんだよ

 「本当は、寄りたかったのですが、訳が、有りまして」
凄く怖い顔で、健一君の事、チラチラ見てる~
早く事情を、話さ無いと、彼に悪いよ

 「ん?」「何か、事情が有ったのか」「何が、有ったの」
あ、なんか俺、嫌な奴だなこんなつもりじゃ無かったに、ごめん

 「それがね」と文華が、事情を話しだそうとすると、健一が突然文華に向かって、それを阻止するかの様に、首を大きく振って、文華の瞳を見つめる。

 健一の真剣な眼差しを見た文華は、言葉を濁らせる。

 「ヤツメさんごめんなさい」「ちょと今は言えないの」「また今度話せる時が来たら」
 「その時、話しますね」
あ~気まずいな、凄~く
こんなに近くにいるのに、何も話せ無いって、こんなに辛いの

 文華が、困り果てて居る事を、顔をみて、うかがい知る事が、出来たヤツメは、優しく頭を二回、ポンポンと、叩き、文華の瞳を覗き込み、ニッコリと微笑む。

 またこれ、イヤ近いよ、人が見てるのに、私倒れちゃうよ


 「これ、君の為に書いたんだ」「出来るなら、早めに見てくれと、嬉しいよ」

 ヤツメは、本来の目的である恋文を渡し、家路に向かう


 「あの男の子の目的解ったのヤツメ様」
 
 「制服から見て、同じ学校の生徒だろうが」「アイツ何か、秘密が有るみたいだった」「文華は、その相談に乗って居るって所かな」

 「大丈夫なの」「あの子、あやしい目つきをしていたよ」

 「大丈夫だ、近い内に、俺の家に相談に来る」「あの子の瞳には、純粋なるつぼみが、一つしっかり有った」

 「純粋なるつぼみって」「あのつぼみ?」

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