第45話

改めまして
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2024/05/01 21:40 更新
あっと
あれ、もしかしてぷりか?
鳳妙唐の近くまで帰ってきた頃、後ろから声を掛けられた。
あっと
うわ、ほんとにぷりだ。女の子連れてるの珍しー…って思ったら君あれじゃん、前ご飯食べに来た子。
ぷりっつ
なんだ、面識があったのか。久し振りだなあっと。
あなた
お久し振りですあっとさん!
あっと
ええ〜ぷりが気に入ってるって話ほんとだったんだ。
あっとは繋がれた二人の手を見てにやにやと笑みを浮かべる。
ぷりっつ
なんの話だ?
あっと
ねぇあなたちゃん、ぷりのどこが好きなの?
あなた
えっ!?す、好きなところですか…?
あなたがちらりとぷりっつの顔を見ると、彼はよくぞ聞いたと言わんばかりの表情であなたを見つめている。
あなた
えーーと…仕事熱心なところですかね!
本人の前で言うのは流石に恥ずかしいので、無難な言葉で誤魔化しておく。
あっと
えー、それだけ?もっとこうあるじゃん、夜の営みがうま…
ぷりっつ
おい
何かを言いかけるも、あっとはぷりっつの圧に押し負けてしゅんとしてしまう。
あっと
ちぇ、仕方ない。結婚式は呼んでくれよ〜。
拗ねたまま、あっとは手を振って帰って行った。
あなた
行ってしまいました…何だったのでしょうか。
ぷりっつ
あっとが話す時はなるべく耳を塞いでいろ。
あなた
何故です?
ぷりっつ
教育に悪い。
あなた
教育って、私子供じゃ無いのですよ。
ぷりっつ
それは分かっている。
何を言っているのだろうと首を傾げるも、ぷりっつはそれ以上何かを言う気は無いようだ。
あなた
あ、もうお昼の時間ですし何か買って帰りませんか?
ぷりっつ
そうだな、ついでに萬堂へ護符の礼も買うか。
二人は帰り道でいくつか食べ物を買い、鳳妙唐へ帰った。
あなた
こんにちは〜!もうお昼ご飯食べましたか?
鳳妙唐に帰って来たあなた達はその足で萬堂へ向かい、戸を開けひょこっと顔を出した。
あっきぃ
おかえり!お昼はまだだよ〜
あなた
さっき帰ってくる時に買ったので一緒にどうですか?
そらびび
今帰って来たの?出掛けたの昨日じゃ…
あっきぃ
こらびびくん…!
まぜ太
朝帰りは触れるもんじゃないって…!
二人はそらびびの口を抑え、なにやらこそこそと話している。
ぷりっつ
昨日は思ったより遅くなったから宿に泊まってきたんだ。
あっきぃ
そ、そうなんだ!とりあえずご飯食べよっか!
まぜ太
そうだな!飯食おう飯
そらびび
…あいつら様子おかしくね?
あなた
なんだか変ですね。
ぷりっつ
あいつらが変なのはいつもの事だろう。
そらびび
それはそう。
そんなたわいのないやり取りをしながら、皆は卓につく。
まぜ太
お前達遠くまで何しに行ってたんだ?なんか浄化がどうとか言ってたけど。
あなた
あれ、知らなかったんですか?零落した神様の浄化に行ってたんですよ。
あっきぃ
へぇ〜。なんか縁のある神様なの?
あなた
縁があると言うか、私の実の父です。会ったことは無かったんですけどね。
あっきぃ
父!?
まぜ太
お前神様の娘だったんだ!それでぷりっつも手伝いに着いてったって事か。
ぷりっつ
手伝いと言う訳でも無いが、まあそんな所だ。
そらびび
ぷりっつが手を貸すの珍しいよね。なんか関係あったの?
ぷりっつ
そもそも浄化に行くと言い出したのは俺からだからな。
ぷりっつのその発言であっきぃとまぜ太は何かを察したようだったが、そらびびは何故?と言わんばかりに首を傾げていた。
あっきぃ
あ、そう言えば!あまちんが診療堂に薬草仕入れたって言ってたよ。もう届いてるんじゃないかな。
あなた
ほんとですか!私先に戻ってます!ぷりっつはごゆっくりどうぞ!
薬草に目がないあなたは、その言葉を聞いて一足先に診療堂へ戻った。
あっきぃ
さてと、どこまで進んでるのか話してもらおうか!
ぷりっつ
なんの話をしてるのか分からないな。
まぜ太
とぼけんなよ〜。お前があいつの事好きなのは分かってんだからな!
二人は生き生きとぷりっつに詰め寄る。
ぷりっつ
くそ…なんでこんな面倒臭い絡み方なんだ。
あっきぃ
告白は?もうした?
ぷりっつ
ったく、その鬱陶しい顔をやめろ。
そらびび
あ、そういう話?ぷりっつってあの食いしん坊の事好きなんだ。
まぜ太
俺から見るとあいつも少しはぷりっつの事意識してると思うんだよな〜。あっきぃはどう思う?
あっきぃ
えー、でもあんまりそういう事に興味無さそうな気もしない?
まぜ太
それは分からなくも無いなー。実際のところどう…ってあれ、ぷりっつは?
そらびび
さっき診療堂戻ったよ。
あっきぃ
くっそー、逃げられた!
あなた
わぁ〜、今まで目にする事すら無かった貴重な薬草がこんなに…うふ、うふふ…
木箱に入った薬草達を大事に取り出し、恍惚と眺める。
ぷりっつ
いい物は入ってたか?
あなた
ひゃあ!いつからそこに!?
ぷりっつ
それは芍薬か。美しいな。
あなたの問いかけは無視し、ぷりっつはあなたの横にしゃがみ込む。
あなた
ふふ、そう言えば前に、ぷりっつの髪に寒葵の花を挿して怒られた事がありましたね。
ぷりっつ
そんな事もあったな。
あなた
あの時は、こんなにぷりっつと仲良くなれるだなんて思っていませんでした。
ぷりっつ
俺もだ。最初は厄介な役回りを押し付けられた気分だったが、今はお前が診療堂に来てくれて良かったと思っている。
あなた
私もぷりっつが唯一の仕事仲間で良かったです。勿論最初は腹の立つ男だと思ってましたがね!
薬草の匂いが充満する昼下がりの診療堂に、和やかな空気が流れる。
あなた
それでその、いつちゃんと伝えるべきか悩んでいたのですが…
もじもじと手元で薬草をいじりながら、あなたは勇気を振り絞る。
あなた
私、ぷりっつの事が…!
詩織
おーい!帰ってきたんだってー?
やっと言えると思ったその時、診療堂の戸ががちゃりと開いた。
詩織
あ、あれ、なんかお取り込み中だった…?
なにやら項垂れているあなたと、明らかにお呼びでないと言った態度のぷりっつに詩織はなにかを察してそのまま帰って行った。
ぷりっつ
はぁ…とんだ邪魔が入った。
あなた
うぅ…もう言えません…もうだめです〜…
あなたは恥ずかしさとやるせなさで地面に突っ伏す。
ぷりっつ
あなた、俺の顔を見ろ。
そう言われ、あなたはゆっくりと顔をあげた。


こちらを真っ直ぐ見つめるぷりっつと目が合い、心臓が跳ねる。


ぷりっつ
好きだ。俺の恋人になってくれるだろうか。



彼の二度目の告白は、一度目よりも前向きで。

いつも冷静な彼の目は熱を帯びていて。



彼の全てがあなたの心を掴んで離してくれない。



あなた
私も好きです…!大好きです!

続く

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