鳳妙唐の近くまで帰ってきた頃、後ろから声を掛けられた。
あっとは繋がれた二人の手を見てにやにやと笑みを浮かべる。
あなたがちらりとぷりっつの顔を見ると、彼はよくぞ聞いたと言わんばかりの表情であなたを見つめている。
本人の前で言うのは流石に恥ずかしいので、無難な言葉で誤魔化しておく。
何かを言いかけるも、あっとはぷりっつの圧に押し負けてしゅんとしてしまう。
拗ねたまま、あっとは手を振って帰って行った。
何を言っているのだろうと首を傾げるも、ぷりっつはそれ以上何かを言う気は無いようだ。
二人は帰り道でいくつか食べ物を買い、鳳妙唐へ帰った。
鳳妙唐に帰って来たあなた達はその足で萬堂へ向かい、戸を開けひょこっと顔を出した。
二人はそらびびの口を抑え、なにやらこそこそと話している。
そんなたわいのないやり取りをしながら、皆は卓につく。
ぷりっつのその発言であっきぃとまぜ太は何かを察したようだったが、そらびびは何故?と言わんばかりに首を傾げていた。
薬草に目がないあなたは、その言葉を聞いて一足先に診療堂へ戻った。
二人は生き生きとぷりっつに詰め寄る。
木箱に入った薬草達を大事に取り出し、恍惚と眺める。
あなたの問いかけは無視し、ぷりっつはあなたの横にしゃがみ込む。
薬草の匂いが充満する昼下がりの診療堂に、和やかな空気が流れる。
もじもじと手元で薬草をいじりながら、あなたは勇気を振り絞る。
やっと言えると思ったその時、診療堂の戸ががちゃりと開いた。
なにやら項垂れているあなたと、明らかにお呼びでないと言った態度のぷりっつに詩織はなにかを察してそのまま帰って行った。
あなたは恥ずかしさとやるせなさで地面に突っ伏す。
そう言われ、あなたはゆっくりと顔をあげた。
こちらを真っ直ぐ見つめるぷりっつと目が合い、心臓が跳ねる。
彼の二度目の告白は、一度目よりも前向きで。
いつも冷静な彼の目は熱を帯びていて。
彼の全てがあなたの心を掴んで離してくれない。
続く













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。