本当は気付いていたんだ
戻ってきてよ、あなた
「くそっ!」
友「どうしたんだよ」
「俺のバカ!」
友「こいつついに壊れたんじゃね?」
「やけ酒付き合ってくれ~」
友「仕方ねぇなあ、お前の奢りならいいぜ!」
「うっ、まぁ、でも聞いてくれよ~」
友「わかったわかったから、」
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「幼馴染みなんだけどさぁ、
俺が好きみたいなんだけどなぁ、
意地悪してさぁ、」
友「うん、」
「幸せになってねっていう連絡だけ来て、
音信不通になったんだよ…」
友「それは…お前が悪い」
「言うなよぉ!」
友「仕方ねぇ、今日は俺の奢りだ!」
「あぁー!」
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「あなた…?」
『人違いだと思います、』
「あなただよな、」
『すいません、急いでるので』
「俺が悪かったよ、戻ってきてくれない?」
まだ、君との記憶は色褪せていないし、
だから、俺も後悔してるし、
『変わらないんでしょ?そういったって、
何年一緒にいたと思ってんの?
一生会いたくないから、さようなら幸せになってね』
もうお前の中の俺への火は消したの?
あんなに強く燃やしていたのに?
くそっ、俺変わんねぇなぁ
何を言われても、
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お前の側にいたかったのになぁ
ビッケブランカ/Want you back
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。