第2話

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2024/06/02 08:33
お母さんとお父さんは優しい人だ
夢宮 儚
夢宮 儚
お母さん!お父さん!
さっき裏山で遊んでたらね!!
母親
儚!も〜こんなに泥だらけになって(笑)
夢宮 儚
夢宮 儚
ごめんなさぁい
母親
ハハ(笑)儚、話の続きを教えてくれ!
夢宮 儚
夢宮 儚
!!うん!それでね!遊んでたらね!
どんな時でも優しい笑顔で話を聞いてくれる
親族
なぁ、もう少しだけ金を貸してくれねぇか?
今月厳しくてよ……
父親
無理にとは言わないが早めに返してくれよ?
叔父さんや叔母さんがお金を借りに来ても
すぐに貸してた。返された事なんて1度もないのに
夢宮 儚
夢宮 儚
お父さん、お母さん。
なんでそんなにいつもにこにこしてるの?
お仕事は辛いし叔父さんや叔母さんにお金貸してるけど、うちもギリギリなのに、、どうしてニコニコしていられるの?
父親
ん〜?それはな、人の為にしたことは巡り巡って自分に返ってくるからだ
夢宮 儚
夢宮 儚
??どういうこと?
母親
他の人の為にしてあげた事は最後は自分に返ってくるってことよ
夢宮 儚
夢宮 儚
でも、ほんとに辛い時はどうすればいい?
母親
簡単よ!
父親
助けてもらう!
母親
だから儚。人が困ってる時は助けてあげなさい
父親
そしたらその人は儚の味方になってくれるだろう
夢宮 儚
夢宮 儚
うん!!私、困っている人がいたら助ける!!
夢宮 儚
夢宮 儚
お父さんとお母さんみたいに優しい人になる!!
父親
お!嬉しいこと言ってくれるなぁ!
母親
じゃあ明日はおやつにお餅を焼こうねぇ
夢宮 儚
夢宮 儚
お餅!やったー!!!
こんな幸せがずっと続くと思ってた
母親
儚〜町でお醤油を買ってきてちょうだい!
夢宮 儚
夢宮 儚
はーい!
母親
お駄賃でお菓子も買っていいわよ〜‼️
夢宮 儚
夢宮 儚
ほんと!?いってきまーす!
父親
気をつけるんだぞー!!
この時私が家を開けなければ運命は変わっていたのかもしれない
夢宮 儚
夢宮 儚
お父さん!お母さん!ただいま……あれ?
いつもならすぐに  おかえり!  と言ってくれる
2人の姿が見当たらなかった
私は嫌な予感がした、酷いくらいに胸騒ぎがした。
夢宮 儚
夢宮 儚
お父さんっ!お母さんっ!
急いで居間に向かうとそこには血だらけになっている父と母がいた
夢宮 儚
夢宮 儚
え……?おとう、さん、?おかあ、さん?
まだ齢10の私でも分かった。父と母は
今にも死にそうなのだと
夢宮 儚
夢宮 儚
お父さん!お母さん!しっかりして、!
今お医者さんを呼んでくるから!
父と母の体を揺らす、まだ息のある父と母が虚ろな目でこちらを向く
父親
は、かな……お父さん、達は…多分……もう無理だ…
夢宮 儚
夢宮 儚
そんな事言わないで!!最後にさせない!!
母親
儚……最後におとう、さんと…おかあ、さんの言葉を……聞いて…
夢宮 儚
夢宮 儚
お母さんッッお父さんッッ
最後の力を振り絞って父と母は言葉を発した
父親
しっかり、運動して、、いっぱい寝なさい……
母親
たくさん、ご飯も食べて……大きく、なるのよ?
好き嫌い、は、しちゃ、駄目よ、?
夢宮 儚
夢宮 儚
うっ、うっ(泣)
父親
父さんと、、母さんが、言った言葉を、、覚えている、か?
夢宮 儚
夢宮 儚
人の為にしたこと、は、巡り巡って、自分に…返ってくる……
母親
だか、ら……儚、困って、る人が、いたら、、
助けて、あげなさい……
父親
そしたら、絶対、に……儚が、困ってる、時
母親
助けてくれる、人が、現れる、、から
夢宮 儚
夢宮 儚
お父さんッお母さんッ(泣)
母親
どうか、
父親
どうか、
両親
幸せに、なって
その言葉を発したきり、お父さんとお母さんは
喋らなくなった
夢宮 儚
夢宮 儚
お父さん?お母さん?嘘、嫌ッッ
お父さんッお母さんッ!私を置いていかないでッ
いやだ……逝かないでッッ(泣)
人形のように動かなくなったお父さんとお母さんの体を揺らしながら私は涙を落とした










数日後、私は親戚の家に住むことになった
夢宮 儚
夢宮 儚
あ、の……今日からよろしく、お願いします……
親族
住むのはいいけど家事はお前が全部やるんだよ!!
親族
ただでさえうちも厳しいって言うのに食い口だけ増やしやがってあの馬鹿は
夢宮 儚
夢宮 儚
ッッッ
お父さんとお母さんの事を悪く言われて凄く悲しかった。腹が煮えたぎる様に熱かった。
あぁ、私怒ってるんだってなった。けど、
口答えすると怒鳴られるの、殴られるの。水壺に頭を入れられて息が出来なくて苦しいの……
お父さんとお母さんの事を馬鹿にするなって言いたかったけど幼い私は恐怖でいっぱいいっぱい
だったの。
親戚の家に住んで3年半
今日はもう家事終わってもいい。と珍しくお許しがでたから今日はゆっくり眠ろう。と一畳しかない自室へ戻る途中1つの部屋から明かりが零れていた。
私が消し忘れたのだと思って怒られる前に消しに行こうと部屋の前に着くと部屋から人の声がする。
盗み聞きはいけないけど何故か聞かなければならない気になって扉に耳をつけて盗み聞きをした
親族
しっかし!彼奴は馬鹿だよなぁ!
自分の両親を殺した奴の世話をしてよ!
親族
まぁ、あのお人好しの娘だからね〜
あの2人厳しいからって言ったらすぐに金貸してくれるからね。いい私達の金稼ぎだわ(笑)
夢宮 儚
夢宮 儚
は、?
思わず声が零れた、
親族
!?誰かいるのかい!!!
まずい、バレた、!
親族
うだうだしてねぇで入ってこい……
夢宮 儚
夢宮 儚
ッッッ
親族
あら、儚聞いてたのかい?
気持悪い笑みを浮かべてこちらを見てくる
夢宮 儚
夢宮 儚
……お父さんとお母さんを殺したのは、貴方達なの、?
親族
あぁそうだ
夢宮 儚
夢宮 儚
なん、で……なんでそんな事したのッ!?
数年間感情を出さなかった私が急に声を荒げて 
言ったのが心底驚いたのか叔父と叔母はことの出来事を言った
いつもニコニコしているのが気に食わなかった

お金を貸して貰っていたが返す事が出来なかったからお父さんとお母さんを殺した
他にも馬鹿みたいな理由があったけど怒りで覚えていない
夢宮 儚
夢宮 儚
お父さんと、お母さんは、!
貴方達が困ってたから、!私達の家も厳しいのにッ!
お金を貸してたのに!!
夢宮 儚
夢宮 儚
そんな!馬鹿な理由でッ!私の大切な人を……
親族
ちっ、うるっせぇな
反省するどころか逆に怒り始めた叔父が私の髪を引っ張り何処かに連れていく。
夢宮 儚
夢宮 儚
痛ッ!痛い、!痛い、!
親族
うるせぇ!!!
家の扉を開け裏にある空き家へと連れていかれる
親族
……鬼神様!いらっしゃいますでしょうか?
誰もいないはずの空き家に叔母が声をかける
入ってこい。
親族
失礼致します。
ガラッと扉を開けると
夢宮 儚
夢宮 儚
え、
そこには人間とは思えない何かがいた
親族
鬼神様。此方が今日の人間です。
ほう、見た目もいい。程よい筋肉量。そして、お前稀血だな?
何が何か分からなかった
只々恐怖でいっぱいだった
稀血を食えるのは良いな。
よくやった
親族
ありがとうございます。
もう戻っていいぞ。明日も上物を連れてこい
親族
承知いたしました。
叔父と叔母は私を置いて帰った
さて、小娘。お前は今から俺に食われるが何か最後に言い残した事はあるか?
夢宮 儚
夢宮 儚
ヒュッ
過呼吸になったのがわかった。呼吸がしにくい。苦しい、誰か
夢宮 儚
夢宮 儚
誰か、助けて、(泣)
鬼が手を振りあげて私は死ぬんだって思った、
お父さん、お母さん。すぐそっちに行くね
グハッ
覚悟をして目を瞑ったが一向に痛い。という感覚がない
甘露寺蜜璃
貴方!大丈夫!?怪我はない?
夢宮 儚
夢宮 儚
心地の良い声が聞こえた。恐る恐る目を開けてみると
甘露寺蜜璃
大丈夫ー!?貴方に技が当たらないように当たってないー!?
夢宮 儚
夢宮 儚
いえ、大丈夫です。
甘露寺蜜璃
ほんとー!良かったー!!
鈴を転がしたような笑顔で眩しかった
私はこの時この人を女神だと思った
夢宮 儚
夢宮 儚
あ、のありがとうございます、!
甘露寺蜜璃
いいえー!怪我がなくて良かったわ!
夢宮 儚
夢宮 儚
あの、!
甘露寺蜜璃
どうしたのかしら?
夢宮 儚
夢宮 儚
さっきの化け物ってなんなんですか、?
甘露寺蜜璃
あれはね、
それからその人に色々教えてもらった
政府非公認の組織鬼殺隊。
鬼という人を喰らう化け物を鬼殺隊の人達は狩っている。その人達を鬼狩りという。
話を聞きながら私は思った。
私も鬼殺隊になりたい。
夢宮 儚
夢宮 儚
あの、!
夢宮 儚
夢宮 儚
私を鬼殺隊に入れてください。お願いします。
これ以上、私みたいに鬼に襲われる人が居なくなるために。お願いします!
甘露寺蜜璃
……鬼殺隊は死と隣り合わせ。いつ死んじゃうか分からないわ。貴方はまだ12か13ってところよね?
死と隣り合わせの事をするよりおばあさんになるまで生きた方が幸せよ。それでも入りたい?
夢宮 儚
夢宮 儚
それでもいいんです!私は貴方に救われたようにわたしも誰かを救いたい
甘露寺蜜璃
……分かったわ!じゃあ私の屋敷においで!
夢宮 儚
夢宮 儚
はい!
甘露寺蜜璃
あ!貴方のお名前は?
夢宮 儚
夢宮 儚
夢宮儚、です。
夢宮 儚
夢宮 儚
貴方のお名前は、?
甘露寺蜜璃
鬼殺隊!恋柱!甘露寺蜜璃よ! 
よろしく!!
朱(主)
朱(主)
大正コソコソ話
朱(主)
朱(主)
儚ちゃんを鬼の元へやった叔父と叔母は
あの後家に戻ったが数日後に人の恨みをかっていて
その後刺されて2人とも死亡しました。

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