前の話
一覧へ
次の話

第22話

花嫁 ※現パロ、kn職業創作
1,987
2021/02/28 18:56
物謂わぬ口唇に生気いきを吹き込んで

今宵「 」あなたは蘇る あの頃の姿で
白肌の娘が咳をした
(なまえ)
あなた
この身体貴方に捧げるわ
金髪の医者が囁いた
コネシマ
コネシマ
迎えに行くで
白肌の娘は朽ち果てた

世界の誰にも見棄てられ

金髪の医者は憐れんで

誰も知らない居場所で眠らせた
朽ちてもまだ 美しい顔で

ふたりしかいない霊廟で

医者は恋をした
それは永遠の恋か 禁断の行為か

また逢いたいと願うだけ

それが罪なのでしょうか

物謂わぬ口唇に 生気いきを吹き込んで

今宵ふたりは結ばれる 祝福もされずに
コネシマ
コネシマ
腐り落ちた眼孔に白い硝子を破れかけた腕に絹の肌を侵された内臓に綿のガーゼを宝石で飾った純白しろいドレスを
(なまえ)
あなた
………………………………
朽ちゆくたび 取り繕って

恋を謳ってまた医者は 手を染め続けた
やがて暴かれたのは 醜悪い怪物で

それを造り上げた医者は 辨駁を叫んだ
コネシマ
コネシマ
これは永遠の恋や! あなたの願望ねがいや!
死にゆくと決めたお前らが 見棄てた女やないか!
嗚呼哀しき花嫁 物謂えぬままで

今宵ふたりは裁かれる

彼女を見棄てた人達の正義で

正しいのはだあれ?
描いてみた※トレス。下手くそ

プリ小説オーディオドラマ