壮絶。その一言がピタリとハマるように。
城の中が荒れていた。一体いつからこんな状況なのかはわからない。食器もまるで手入れがされているように見えないし、城の中で賑わう声も聞こえてこない。
そういう割には目がキラキラと輝いていた。嘘つきは嫌い。裏切るしいなくなるし、そのくせ私に依存性だけを残す。
図星、というような顔をして。人間みたいに顔が青ざめていく鬱が面白い。窓がガタガタと揺れる音がした。建付けも悪くなっている。一体いつからこんな有様なのか。怖くて問う勇気もない。
これ以上責める気も起きなかった。ただ息苦しい。1000年ぶりのこの世は、ずいぶん汚れすぎていた。
ないはずの心臓がドクドクと動き出す気がした。みんなが息を呑む。城に活気がもどっていくのは心地よかった。そこに多少のスパイが紛れていても、私はなにも気にしない。
それはきっと皆がやっつけてくれるから。私はみんなを信じているから。きっと、そうだから。
黄緑色のネックレスが目から離れない。きっと私はあれに何度も陥れられて、いつか大事な何かを失うのだろう。それがなんであれ、私はきっと悲しくなって。それで、もし、気持ちを抑えられなくなったら?
あぁ、こんなことを考えるなんてらしくない。
そうなったら、あの子に殺してもらおう。
そう決めてるんだ。あの日から。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。