第27話

【 二十六 】
2,264
2025/08/07 13:00 更新




  あなた sitenn




 気がつくと 、私は...の定位置に立っていた 。
 
 足元には海のように波打つことの無い水面が広がり 、
 
 辺りは不気味に暗闇がかっとる 。
 
 「 ここはうちの夢の中なんや 。 」
 
 そう 、何度も感じてきた 。




あなた
 …… 




 ふと 、下に向けていた視界の中に 、赤黒い液体が滲む 。
 
 ベチャッという嫌な音と共に 、見覚えのある日輪刀を握りしめた手が目の前に落ちる 。
 
 違う 、
 
 これは夢や 。
 
 ...は死んだ 。
 
 こんなところに出てくるわけがあらへん 。
 
 ドクドクと心臓の音が大きくなり鼓動が速くなる 。
 
 大粒の汗がダラダラと頬を伝い 、ぴちゃんと赤黒い液体の上に落ちた 。
 
 見たくもないのに 、勝手に視線がそちらへ進んでしまう 。




あなた
( 嫌や…嫌や……! )




 必死に力を込めてみるも 、無意味やった 。




あなた
 ぁ…あ……ッ 




 視界には 、嫌というほど強調されるかのように 、
 
 全身血まみれで息絶えた 、かつての炎柱師範が映り込む 。
 
 そして 、その後ろにも沢山のしかばねが視界に飛び込んだ 。
 
  炭治郎 、 善逸 、 伊之助 、 カナヲ 、 アオイ 、 千寿郎 くん 、 玄弥 、 蜜璃 ちゃん 、 しのぶ ちゃん 、 カナエ ちゃん 、 富岡 さん 、 悲鳴嶼 さん 、 無一郎 、 伊黒 さん 、 宇髄 さん 、御館様 …




あなた
 …… 実弥師匠




 みんな焦点の合わない真っ黒な瞳で 、私の方をじっと見ている 。
 
 怖かった 。
 
 私が無限城でしくったせいで 、みんなが死んでしまったのではないかと思ってしまうから 。
 
 喉から生暖かいものが込み上げてくる感覚がして 、思わず口を手で抑えようとする 。
 
 やけど 、視界に映った自分の手が 、真っ赤に染まってるのを見てしまった 。




あなた
 は……ッ? 




 心臓の鼓動が更に早くなり 、顔から血の気が引く 。
 
 その時 、私の足を誰かが掴んだ 。




あなた
 …父……上………… 




 そちらに視線を向けると 、下半身と左腕がない父上がこちらを覗いていた 。
 
 ヒュッ 、と悲鳴のような声が喉から漏れる 。




 …なん……で………や……? 
 
 なんで…お前…が……この場…所に…おんねん…… 
 
あなた
 …ッ……え…? 
 
 もう…ええんや…… 
 
 ……もう___… 


















 …必要……ないねん 、 




 父上は 、ボロボロと涙を零しながらそう呟いた 。




あなた
 …なんで……ですか? 
 
あなた
 必要ないなんて…言わんといて…… 




 目をつむってしまった父上に 、震える声でそう言う 。









 お前のせいだ 。 




 不意に 、感情のこもってないドス黒い声が背後から突き刺してきた 。
 
 反射的に振り返ると 、そこには憎き相手が立っている 。




あなた
 鬼舞辻……無惨………ッ! 




 なんでこいつがここにおるんや?
 
 ....出てこぉへんはずのバケモンやぞ 。
 
 暴走しそうな拳をグッと握りしめる 。




鬼舞辻 無惨
 もうお前のことを理解してくれる人間は 
この世に存在しない 。
 
鬼舞辻 無惨
 防衛隊だとか言っている連中に 
同情でも求めるつもりか?
 
あなた
 そんなわけ___ッ! 
 
鬼舞辻 無惨
 少しはあるだろう 。 
 
鬼舞辻 無惨
 これだから人間.愚かだ 。




  鬼舞辻 はそう言うと 、不気味な笑みを浮かべた 。




鬼舞辻 無惨
 お前も気づいているのだろう? 
 
鬼舞辻 無惨
 自分は..............に 。
 
あなた
 ……黙れ… 
 
鬼舞辻 無惨
 いつかそれが暴走してしまうだろうな 。 
 
あなた
 ……うるさい 、 
 
鬼舞辻 無惨
 暴走してしまったあかつきには 、 
仲間を..........___…
 
あなた
 うるさいうるさいうるさい!!!! 




 やめてよ…
 
 そうなってしまうかもしれへんことくらい 、私だって知っとんねん 。
 
 怖いんや 、
 
 おのれの手で仲間をあやめてまうっちゅうことが 。







 ……それと同じくらい 、







 ___! 







 あいつら仲間に 、







 … あなた 、! 







 失望されて突き放されてまうのが 、







  あなた ! 







 ___怖いんや…



















日比野 カフカ
  あなた ッ!!! 
 
あなた
 ……! 




  カフカ の大声で目が覚め 、思わず反射的に自分の手を見る 。
 
 手に赤黒い液体がついておらず 、ホッと胸を撫で下ろす 。
 
 せやけど 、なんで カフカ は私の目の前に……




日比野 カフカ
 こんな所で寝たら風邪ひくぞ? 




  カフカ にそんなことを言われ 、辺りを見渡してみる 。
 
 …あぁ 、せやった 、変に気ぃ張っとったから眠れへんくて屋上に来たんやったわ 。
 
 しかも 、そのまま寝てもうたんか……
 
 自分の不甲斐なさに 、思わず頭を抱える 。




日比野 カフカ
 …大丈夫か?酷くうなされてたけど… 
 
あなた
 ……仲間を…死なせた殺した夢を見た 。 




 私がそうボソッと言うと 、 カフカ はバツが悪そうに肩をすくめた 。




日比野 カフカ
 …なんかすまねぇ 、 
 
あなた
 ええんや 、 
起こしてくれてありがとぉな 。




 落ち着かないかのようにオロオロする カフカ を見て 、「 ハハッ 、 」と乾いた笑いを漏らす 。
 
 そんな私を見て少し安心したのか 、 カフカ は隣りに腰をおろして躊躇ためらいがちに言った 。




日比野 カフカ
 …正夢にならないといいな 、 
 
あなた
 せやなぁ…… 




 …ほんまに 、正夢になって欲しくないなぁ 。
 
 そう 、強く思った直後___…









あなた
 ……は 、 









 空から隕石のような...が 、立川基地に降り注いだ 。




 
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