今回はリクエスト作品です!
梵天軸で春千夜が過呼吸になる話。看病は蘭と竜胆の灰谷兄弟です。過呼吸表現注意。口調や呼び方の違いがあると思いますが、ご了承ください。
side春千夜
現在PM14:30
オレは今、梵天事務所の幹部執務室にいる。
今執務室にいるのはオレと鶴蝶、九井、そして灰谷兄弟の5人。
俺はついさっき、ユダのスクラップから戻ったところ。他4人はそれぞれデスクワークをしている。
この後の予定は、1件だけユダのスクラップ案件があるだけ。メンバーは俺と灰谷兄弟の3人。
鶴蝶と九井はこの後取引があるし、その他の幹部は出張だったりで居ない。首領も首領で他の仕事がある。だから必然的にこの3人になった。…まぁ、これがいつものメンバーなのだが。
そう考えながらデスクの引き出しを引き、目当てのものを探しだす。
引き出しから薬を取り出し、指定された量をシートから出す。そして机に置いてあった水を取り、薬を口に入れて水で流し込んだ。
PM15:25
俺ら3人は事務所の地下にあるスクラップ部屋に居た。
灰谷兄弟がスクラップ対象の奴に話を聞いている間、オレは少し離れた所でその様子を眺める。
蘭にそう言われ、立っていた場所から1歩踏み出す。
2人と立ち位置を交代し、対象の奴の前に立ち顔を見る
…その瞬間、脳内に"あの時"の映像が流れた。
関東事変後、出所した元東京卍會伍番隊隊長で、天竺四天王の1人である武藤泰宏を、殺した時の映像。
今から殺る奴の顔が、あの人と重なる。
息が、苦しい
遠くの方で竜胆の声が聞こえる。
声が、うるさい
バンッバンッ
銃口を対象の額に向け、トリガーを2回引く。
対象はそのまま糸が切れたように、地面に転がる。
あの人の顔が、どんどん脳内へ流れてくる
息が出来ない
ふらふらとその場から1、2歩下がり、しゃがみ込む
自分の変な呼吸音が耳につく
胸が痛くて、ギュッと胸元を握りしめる
コツコツ、カツカツ、と2つの足跡が近づいてくる
2人の声がする
蘭の落ち着いた声が耳に届く
投げ出された右手の指先に触れられ
きゅっと、少しだけ指先を曲げる
そう言われ、身体を持ち上げられる
浮遊感が怖くて、蘭にしがみつく
スクラップした奴から数m離れた場所に下ろされ、そう聞かれる
問にオレはこくりと頷き、身体を預ける
そう言われ、息を吐くことを意識する
あれから、何分経ったんだろうか
だんだんと呼吸がしやすくなってきて、蘭に預けていた上半身を起こす
わちゃわちゃしながら、幹部執務室まで上がる
……俺を助けてくれた蘭に少しドキッとしてしまったのは、俺だけの秘密だ。
おまたせしました!
リクエスト、ありがとうございました!
まだまだリクエスト募集中ですので、よろしくお願いします!












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!