第15話

𝟷𝟺
20
2025/01/17 09:00 更新
───次の日










伊吹蒼弥
伊吹蒼弥
浅霧雫
浅霧雫

伊吹と向き合う形で座る浅霧は、顔を上げられずにいた。

担任
じゃあ、しっかりと話し合いをするように。

担任のその言葉で、あちこちから意見を出し合う声が
聞こえ始める。



事の発端は、授業のペアワーク。
基本、「ペアになって」と言われれば隣同士でなるものだが、なんというタイミングか、浅霧の隣と伊吹の隣がどちらも体調不良で欠席だったため、必然的に2人だけは前後でペアとなった。

浅霧雫
浅霧雫
(…最悪)

流れのままに机を向き合わせに動かし、そこから沈黙。伊吹の事が気になるものの、真っ直ぐ正面から向き合う自信がない。

伊吹蒼弥
伊吹蒼弥
…おい。
浅霧雫
浅霧雫
(ビクッ)

やがて痺れを切らしたのか、伊吹が低い声を発した。

伊吹蒼弥
伊吹蒼弥
いつまで下向いてんだ。
ペアワークだろうが。
浅霧雫
浅霧雫
…ぁ……そう、ですね…すみません…

過剰に反応してしまった事に触れられなかったのを良しとし、浅霧は平静を装う。

浅霧雫
浅霧雫
議題はこれでしたね。
伊吹くんの意見はありますか?
伊吹蒼弥
伊吹蒼弥
…お前は。
浅霧雫
浅霧雫

プリントに視線を向けるフリをして相変わらず下を向いたまま聞けば、逆に聞き返されて言葉を詰まらせる。

浅霧雫
浅霧雫
…私は、───という案を考えています。効率的で良いかと。
伊吹蒼弥
伊吹蒼弥
…ふぅん……

意見を口にし、恐る恐る視線を上げると、伊吹は
プリントを見ていた。

浅霧雫
浅霧雫
…、

その目が自分を写していないというだけで、浅霧は何となく気持ちを休められるような気になった。

𝐧𝐞𝐱𝐭…🧸𓈒 𓏸

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