小さな病院にいる子ども達。誰も彼等の、彼女等の秘密を知らない。
綾華
あら...起きていましたか。
榴李
ん...?あぁ、綾華か。お茶、いるかい?
綾華
あら、本当ですか?それでは一つ...
榴李
緑茶でいいよね。
綾華
はい、お願いします。
綾華
...そうだ、お兄様は...
榴李
あぁ、彼なら今日は確か診察日だ。管理人さんの所に行ってるんじゃないかな。
綾華
!あ、あぁ...なるほど、そうでしたか...
榴李
....
綾華
....
榴李
はいこれ、緑茶。
綾華
...あぁ、助かります。榴李さんは紅茶でしょうか
榴李
あぁ、そうだよ。
莉紅
ん....ふあ、ぁ...
莉紅
あれ...もういたのかい
莉愛
綾華、榴李、おはよう。
兄弟の2人がリビングに来た。この2人は1番この病院に来るのが遅く、杭奈を除けば最年少である。
綾華
おはようございます。朝ご飯はもう少し後ですので、お待ちくださいね。
莉紅
わかったよ。他の人はまだ起きてないのかい?
榴李
あぁ、クレーは良しとしてもあの4人、遅いんだよね
七葉
別にそんな遅くないだろ。君らが早いんだ
綾華
七葉さん...!びっくりした...いたなら言ってください
七葉
別に言う理由もないだろう
綾華
そうは言っても...
彼は七葉。基本的に口は良くないけど、悪い人ではない...と思う
行秋
ん、ふぁ〜...
行秋
あっれ、皆早いね
翠
まってくれゆくあき...
胡桃
ふあ〜...!おはよーみんな!てか、翠寝不足?ダイジョウブー?
幼3人が2階からリビングへ降りてきた。彼らはこの病院に入った時にも一緒におり、恐らく子供の時からの付き合いだ。
翠
あぁ、大丈夫だ...
杭奈
アルベドお兄ちゃん、どこ...
榴李
杭奈、おはよう。ここだよ
杭奈
おはようアルベドお兄ちゃんっ!
莉紅
朝から元気だね、杭奈は
杭奈
えへっ
榴李
....綾人、先に朝ご飯食べといてって言ってたからもう食べようか?
七葉
それで良いんじゃない?
行秋
よし、頂くとしよう
綾華
杭奈さん、オレンジジュースですか?
杭奈
うんっ!オレンジジュースがいーな
綾華
かしこまりました
榴李
すまないね、綾華
綾華
いえいえ、構いませんよ
綾人
あ、ごめんなさい。遅れちゃいましたかね?
ガチャ、と玄関の扉から音がすると、私の兄が顔を出した。
莉愛
別に待ってない。今から朝食を食べようとしてたから。綾人も座ったら
綾人
そうでしたか。なら良かったです...それでは失礼させていただきますね
綾華
どうぞ、杭奈さん
杭奈
わ、ありがとう!
綾華
それでは...いただくとしましょうか?
胡桃
そうだね!!それじゃ、みんな手を合わせて〜?
全員
いただきます
翠
ん...この箱なんだ?
七葉
...食料かなんかか...?
榴李
そう言えば、朝からずっとあったな...なんとなく見てなかったけど
行秋
ふむ...?開けてみようか
行秋が箱を開けると、中にはいろいろなものがあった
行秋
本...?あ、この本欲しかったんだよね
莉紅
トランプ...マジックに使えそうだ
綾華
これは扇子...?綺麗な柄ですね...
杭奈
人形?クレー、これ欲しいな!
胡桃
お、じゃあ私はこの帽子♪
翠
じゃ、じゃあぼくはこの札を...
行秋
そんなので良いのかい?じゃ、僕はこの本のシリーズをもらうとしようかな
莉愛
もしかしてだけど、1人一つ何かあるの?
綾人
ふむ、私はこれで...
七葉
それ、なんだい....?
綾人
タピオカというものです
榴李
タピオカ、ね...あぁ、ボクはこの実験道具を
七葉
....それじゃ、僕はこの羽で
莉愛
それ...金属の羽...?確か七葉、似たようなの持ってたよね
七葉
あぁ、そうだね。デザインは少し違うけど
莉愛
ふーん...あ、ぼくはこっちの帽子...
綾華
全員選び終わりましたかね、?
胡桃
問題ないと思うよー!
綾華
...ん?
最後に一つ、何かが箱の中に残っていた
行秋
どうかしたのかい?綾華...ん、箱の中にまだ残って...?
莉紅
...すまない、これは僕が貰っても?
行秋
別に良いと思うが...他の人は?
全員
...
行秋
うん、大丈夫そうだよ。それじゃあ一旦解散かな
綾人
ですね、私はタピオカを飲みましょうかね...
杭奈
莉紅、莉愛。マジック見せて!
莉紅
あぁ、いいよ。折角だしさっき貰ったトランプでのマジックといこうか?
莉愛
瞬きの瞬間は慎重に選んでね。トリックを見逃しちゃうかも
杭奈
うんっ!!
楓
楓です。やっぱシリアスの方が筆というか手が進むのは何故でしょう...
楓
僕がここで盛り上がってしまうと本編台無しですので、ちょっと控えめに...
楓
因みに箱の中から選んだものは各キャラにちょっとした関係のあるものとなっていますね
楓
胡桃やリネットの帽子は原作衣装にある帽子、とでも思っておいてください
楓
それではまた
序章「みんなの秘密」終了
次回
第一章「僕と私と」
「まるでマジックみたいに消えてしまう前に」
「お兄ちゃんのばか!!!!!」
「秘密なんてどうせバレるんだ。それよりも大事なのが君たちの絆なんだろう?そう僕に言ったのは君だよ」
「心配、したんだよ?またマジック見たいから...だから...」
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第2話 大切なもの
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