次の休みの日、紫陽花と向日葵の過去のことを調べた。
藍沢先生と藤川先生、冴島さんは頭の患者と骨盤骨折の患者が来て残念ながらお仕事。
緋山「ねえ、これじゃない?」
白石「そうかも。」
そこには
母親→桜薔薇 桃(さくらばら もも)死去
三女→桜薔薇 蒲公英(さくらばら たんぽぽ)死去
と書いてあった。
紫陽花「やっぱり向日葵ちゃんの下に妹いたんだね。」
向日葵「うん。記憶違いじゃなかったね。蒲公英ちゃんか。」
白石「ってことは三つ子だったの?」
緋山「そうみたいだね。……ちょっと待って?」
白石「ん?どうしたの?緋山先生?」
緋山「紫陽花と向日葵は一卵性双生児だから血液型も全て同じだけど、この蒲公英って子、二人と血液型が違う。……まさかとは思うけど……」
向日葵「ん?」
紫陽花「ん?」
緋山「おそらくこの蒲公英って子だけ二卵性双生児だね。ついでに血液型キメラ。」
白石「二卵性双生児で血液型キメラ?ってまさか。」
緋山「うん。そのまさかだよ。だから紫陽花と向日葵は生きれたけど蒲公英は亡くなったんだと思う。」
向日葵「でも、ちゃんと私たちの過去が分かって良かった。」
紫陽花「うん。こうして向日葵ちゃんとまた再会出来たのも、きっと蒲公英ちゃんが会わせてくれたのかもね。」
白石「じゃあ、そろそろ帰ろうか。」
緋山「そうだね。藍沢も藤川も首を長ーーくして大事な妹たちを待ってるだろうから。」
紫陽花「はい。」
向日葵「そうですね。」
そして白石先生、緋山先生、紫陽花、向日葵の4人は翔北に戻って休みにも関わらず暇だからってお仕事をしていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。