___Side
家の外ではきれいな空が広がっていて、
小さな子供たちが楽しそうに遊んでいる。
時には犬の散歩をしている人も居た。
そこには見覚えがあって自分に似ているようで
どこか似ていないような雰囲気を持った少女が居た。
その子は子供たちと楽しそうに笑っていて、
その笑顔が自分の記憶に引っかかるような気がした。
けれど当然こちらに気づく事なんてある訳もなく、
気づいてもらおうと思った自分が、
自分の中のどこかに居て
気づいてもらって助けてほしいと思ったのかもしれない。
そんな事を思ったのは久しぶりかもしれない。
両親に妹と離されてから
心の底から笑った事なんてないし、
誰かを信じた事もない。
どうして人を信じないのかって?
そんなの簡単な話だ。
“信じた分だけ裏切られるから”
人の心は愚かだ。
信じてもらえたらその分喜び、
その喜びで人を裏切る。
まるで今までの絆がゴミだったかのように。
信じた人は信じた分だけ損をし、
信じてもらった方は信じてもらった分だけ得をする。
自分が人を信じない理由がわかった?
妹と離れてから唯一信じようと思ったのは、
たったの5人だけ。
その5人にだって申し訳ないけど、
自分を偽って仲良くしてる。
最初から仲が良かったわけでもない人に、
本当の自分なんて見せられる訳がない。
こうやって自分はまた自分を閉ざし続ける。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。