第14話

恨めしい、その思いに火が灯り今
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2023/03/12 13:23 更新
ここは、寒い隔離部屋。

貴方とは程遠い暗い場所。

何故私のお話は全て悲劇ばかりなのだろう、マッチを買われぬ少女がマッチの火を見て死を迎える。

何が幸せと言うのだろう。

毎日を平和に迎える貴方も、沢山の者を従える貴方も、その日凌ぎでも生きれる貴方も、私よりずっと幸せだ。

私がなにをしたのだろう、この黒く焦げた身体を見て想う。

そして、心の奥底から脊髄をかよい脳まで恨めしい気持ちで満たされる。

マッチの奥に写る夢を追い掛ける、身体を焦がしたとしても。

私はマッチと共にある、夢を追い掛けたから。

何もない火を眺め私は満足をする。いや、していないのかもしれない。

空虚な火は、燃え上がり続ける。

冷えた灰を再び燃やし始める。

燃え灰はさらに灰となる、燃え尽きんとする身体を震えて眺める。

私を対価に炎の中で夢を見る。

それでも苦しみを感じ続ける。

燃え行く身体を抱え走ろう、走り続けよう。

なのにどうして貴方はまだ幸せなの?

きっと今の私は脅威なのだろう。

それに気づいている。

もしなにも変わらないのであれば、貴方が苦しむ姿を見たい。

私はあなたの元へ行く。

私と同じように、灰と化すあなたの元に。

巣を駆け巡る。

貴方は叫び涙を流す。

“恨めしい、その思いに火が灯り今“...

全ては煙に包まれる。

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