ここは、寒い隔離部屋。
貴方とは程遠い暗い場所。
何故私のお話は全て悲劇ばかりなのだろう、マッチを買われぬ少女がマッチの火を見て死を迎える。
何が幸せと言うのだろう。
毎日を平和に迎える貴方も、沢山の者を従える貴方も、その日凌ぎでも生きれる貴方も、私よりずっと幸せだ。
私がなにをしたのだろう、この黒く焦げた身体を見て想う。
そして、心の奥底から脊髄をかよい脳まで恨めしい気持ちで満たされる。
マッチの奥に写る夢を追い掛ける、身体を焦がしたとしても。
私はマッチと共にある、夢を追い掛けたから。
何もない火を眺め私は満足をする。いや、していないのかもしれない。
空虚な火は、燃え上がり続ける。
冷えた灰を再び燃やし始める。
燃え灰はさらに灰となる、燃え尽きんとする身体を震えて眺める。
私を対価に炎の中で夢を見る。
それでも苦しみを感じ続ける。
燃え行く身体を抱え走ろう、走り続けよう。
なのにどうして貴方はまだ幸せなの?
きっと今の私は脅威なのだろう。
それに気づいている。
もしなにも変わらないのであれば、貴方が苦しむ姿を見たい。
私はあなたの元へ行く。
私と同じように、灰と化すあなたの元に。
巣を駆け巡る。
貴方は叫び涙を流す。
“恨めしい、その思いに火が灯り今“...
全ては煙に包まれる。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。