第67話

♥♥♥
1,876
2021/04/15 11:11
時はたち、冬。今日は私の誕生日です。






朝起きてふんわりと抱きしめて、







「おめでとう、」






『へへ、ありがとう』







またひとつ、君と歳を重ねることが出来た。いつまで君とこうやって過ごせるのかな。






ちょうどすぐそばでイルミネーションが始まっていて、ちらちらと光っていた。






夜、君と2人手を繋いで歩くのだ。







寒いねと白い息を吐いて、ゆっくりと歩く。






『これからもずっと臣くんに誕生日祝って欲しいな』







「そのつもり」







少しの散歩から帰ってきて、家。







「ねー、ちょっとさこっち来て、」







『なに?』







「座って、となり」







ぽんぽんと隣の生地を叩く。







『うん、』







強い眼差しで私を見つめる。どきりとする。






「もっともっと、あなたと一緒に居たいし、絶対に幸せにするから、俺と、」






結婚してください。







ほろりと涙がこぼれ落ちる。夢見たい。いま、とっても幸せ






「泣いてないで、返事は?」







『はい、よろしくお願いします』







「愛してる、あなた」







優しく抱きしめる君に包まれて、涙が止まらない。ねぇ、もう世界一幸せだよ?






私と結婚してくれてありがとう、そして、これからもよろしくね。






「ねー、泣かない」







ふわりとした笑顔を見せるからもっと泣きたくなっちゃうよ。






「今日のうちに婚姻届出したいんだけど、書ける?」






そっか、記念日が私の誕生日か、







『書ける、』







今日から佐久早あなたかなんて思いながら、丁寧に一筆一筆書いていく。






ぎりぎり時間に間に合うかな、







「行こっか」







きらりと左手薬指に光るリングが幸せを物語っていた。






役所の人も臣くんの名前見て顔みて2度見してたけど、笑






そして直ぐに結婚のご報告をさせて頂くことにした。






色々あって2、3日後になったけれど、新聞にも大々的に書いてある。なんか不思議な感じ。






そして臣くんのインスタに初投稿で結婚の報告。なんかシュール。






たくさんのお祝いのコメントを下さって嬉しかった。






「新婚旅行とかどうしよ」







『臣くん忙しいし、無理そう?』







「いや、国内なら行ける」






『臣くんと行けるならどこへだっていい』






「どうせだったら行ってないとことかいいよな」






『北海道とか?』







「いいじゃん、北海道にしよ」







いや、今行ったら絶対に寒いよね!?
でもこの時期に行かないと春には試合が始まるし、、






『よし!そうと決まれば冬のうちに行かなきゃね』






「そうだな」






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