<設定>
あなたの名字あなたの下の名前:一般人。降谷とは付き合ってないけど、そういう関係。彼の正体は知らない。
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ホテルのカーテンの隙間から漏れる朝日の光に、私はいつもの絶望を抱かずにはいられなかった。
ゆっくりと身を起こす。
名前しか知らないその人は、上物のスーツに既に身を包んでいる。
この人が優しいのは夜だけ。
私は彼の、名前しか知らなくて───
少しぞんざいな言葉に自分の体を見下ろす。
希望に満ちているはずの朝の光。
私はその光に、その希望を見いだせないでいる。
ネクタイをしめて、彼は困ったように笑った。
───そのネクタイ、昨日私の手を縛った……
身支度を終えて部屋を出ていこうとする彼を呼び止める。
ああ、引き止めたとしても彼は立ち止まってなんかくれないのに。
彼は───れいはドアノブに手をかける。
彼はいたずらするように笑って、ドアノブにかけた手を離した。
そしてこちらに戻ってくる。
私の名前を呼んで、私の額にキスをした。
昨日の夜のような激しいものではなく───
私が求めるものを与えてくれない、酷い人。
私が黙ったのを見て、れいは今度こそ背を向けて部屋を出ていった。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。