十亀のその言葉を聞いた途端、脳裏に真っ先に『アイツ』の事を思い浮かべる。
まさか、と考えが行き着いた先を口にしようとした瞬間、ポトスのドアが勢いよく開いた。
梅宮は『よし、2人とも入れ!』と笑顔で俺らを招き入れる。
十亀は驚きの表情で俺と梅宮の顔を交互に見た。
“みなせ”という涼し気な響きに、桜の心はホッと一息ついた。
大丈夫だ。アイツじゃない。アイツにはスミレっていう名前が───────────────
………え、?
─────アイツの苗字って……??
桜は息を飲んで、乾いた口を開いた。
空気がピタリと止まったような、なんとも言えない気まずい雰囲気が流れる。
桜の問いにふっと笑って応える梅宮の表情は、眉の下がった、落ち着いた笑みだった。
やっぱ、俺がフウリンに来る前に何かあったんだろう。
俺以外のポトスにいるヤツらが、皆懐かしそうに微笑んでいたからだ。
その様子に無言で周りを伺っていた桜に、梅宮は肩を叩いた。
【今夜の質問コーナー🌙🌙】
Q.知らない異性に連絡先を聞かれたら?



















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!