スタスタ…
入口から歩くこと約5分。
透明な薄い膜が張った、小さな植物を見つけた。
鞄からメモ帳を取り出して開く。
確かこの膜に触ったら「身体中が切り刻まれる」んだっけ…
さっきとは違うページを開き、キル草の回収方法を読む。
鞄を漁り、1番下にあった小刀を取り出し、キル草の根に当てる。
サクッ…
キル草の入った瓶を鞄に戻してまた歩き出した。
あの後結局30分くらい歩き回って一通り全部見たけど、変なところは何も無かったから帰ることにした。
出口まであと少し。
その時だった。
地面に出ていた木の根に足を引っ掛けて転んだのは。
地面に倒れた瞬間感じたのは、全身を駆け巡る凄まじい痛み。
体の至るところから血が出て目の前に血溜まりをつくる。
そして気づいた。
俺が倒れたのは、キル草の上だということに。
それを認識してからは一瞬だった。
すぐに立ち上がってキル草の膜が無いことに気づき、爆発する寸前で止めた。
爆発は防げたけど…
そう呟きながら全身に治癒魔法をかけて、表面的な傷は塞いだ。
服についた土などの汚れをはらい落としてまた出口へ歩き出した。
帰ってからのあさんに叱られたのは、また別のお話。
うぇい。1ヶ月ぶりい!
はい、さーせんっした。
死んではいないのでご安心を!
おつすみ!













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。