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第2話

〜 捜 索 開 始 〜
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2024/06/04 08:29
-前回のあらすじ-


20年前の事件の真相を追うため、名探偵・江戸川乱歩に依頼をしに行ったが、興味が無い事件は推理したくないと言われてしまう。
なんとか宥めようとする社長、谷崎、三島だがそれも効果なし。
それに呆れたヘッセは、探偵社から出ていってしまい、堀はその後を追った__
ヘッセ〜!!
ヘルマン
…なんだ、堀か。
あのさ…呆れるのは別に仕方がないよ…?僕もちょっと呆れてたし…でも、あそこま
ヘルマン
あそこまで言う必要は無い…だろう?
…うん。
ヘルマン
だが俺たちは直ぐにこの事件を追わなきゃいけないんだ。あんな赤ん坊のような探偵の機嫌取りをしている時間はない。
ヘルマン
お前も、それは重々承知だろ?
そう…だけどさ…
ヘルマン
それにあの探偵は「俺たちでも分かる」と言ったんだ。だったら真相を聞き出すより行動した方が早い。
………
ヘルマン
だが俺は…
ルイス
はぁ…はぁ…ヘッセ…!たっちゃん…!
三島
ったくよ…!ヘッセ!!いきなり出ていくんじゃねえ!!
ヘルマン
……ちょうどいい。俺は、この事件の捜索を辞退する。
えっ、?
三島
はぁ?!!
ルイス
ヘッセ…どういうこと…?
ヘルマン
そのままの意味だ。俺は“屈辱の夜”事件の捜索には協力しない。
三島
なんでいきなり…!乱歩さんを紹介したのはお前だろ!!
ヘルマン
ああ。だが、思っていたよりも酷かったもんでな。兎に角、捜索は俺抜きでしてくれ。俺は先にトーキョーへ帰る。
そういうと、ヘッセは踵を返してスタスタと駅の方へ向かっていった。
三島
あんにゃろ…!
三島…いいんじゃない、?僕達だけで解決しよう?
三島
……しゃーねぇ…そうするか。
ルイス
……
ルイス
(ヘッセは鹿鳴館の頭脳と言ってもいい…異能も、犯人を捕まえるのにはもってこいだ。そのヘッセが捜索に参加しないとなると…だいぶ厳しくなる…)
さーてと…まず何から探すー?やっぱ犯人だろうけどさあー…
犯人の目撃者も数少ないだろうしねー…
三島
うーん…俺らもトーキョーに戻って事情聴取すっか…
街の人
屈辱の夜…ふん、思い出したくもない。
街の人
ただでさえ今現在生きている被害者が少なく、20年前の事件となると、そのほとんどが各地に引っ越しているだろうね。
街の人
顔も年齢も名前も分かっていないんだ。そんなやつ、俺らの生活に自然に溶け込んでるに決まってるだろ。
ルイス
で、ですよね…すみませんでした…
こっちもだめだぁ…やっぱ僕達でも分かるなんて無理なんだよ〜!
???
あ…あの…私、犯人の顔…一瞬だけ見ました…
三島
なっ、本当か?!!
ウルフ
はい…あっ、私はヴァージニア・ウルフ、と申します、!
僕は堀辰雄。こっちがルイスで、その大っきいのが三島。
ルイス
その…犯人の顔を見た、っていうのは…
ウルフ
私は…恋人を殺されたのですが、その恋人が抗う時に、犯人の着けていた面を剥がそうとして…
ウルフ
私は腰を抜かして倒れていたので、下から少し、見えたんです…
三島
特徴は、何かあったか?
ウルフ
ガラスから月明かりが照っていて、その光で唇が赤く反射していたので、恐らく女性だと思います。そして、口元にほくろのような物が見えました。
ルイス
っ…!
ん?どうしたの?ルイス?
ルイス
う…ううん。なんでもない。大丈夫…
ルイス
(口元のほくろ…いや、そんな人、沢山いるか…)
三島
えーっと…ウルフさんからの話だと、
三島
性別は恐らく女性、身長160cmほど。
毛色は黒か茶。口元にほくろ有。
恐らく戦闘系の異能力者……
三島
いやこの情報量で分かるかっ!!
ルイス
………
ルイス
(いや…お母さんはあの日…殺されたはず…)
ルイス
(変なことは……考えない………)
ねえルイス、本当に大丈夫、?顔色悪いよ?
ルイス
…うん、大丈夫だよ、ごめん(笑)
……そう、

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