〜あなた宅〜

You Side

ぴんぽーーん♪

ガチャ

約束の日… 征ちゃんは本当にウチに来た。
今の時間は朝7時半、こんな早くから来たという事は
まだ残ってるらしい洛山の皆さんと会わずに来たのか。

征ちゃんが来るなり家族（外野）がうるさい。
でも、みんなにもなんだかんだで長いこと心配かけた。

☆

スッ🛍

その日のお土産は東京ばな奈。
京都にいれば八ツ橋でも買ったんだろうが、
今はウィンターカップからそのまま東京にいる。

今日この時のためにわざわざ買わせたんでしょ…
征ちゃんの事だ、なんとなく分かる。

ほら、しばらくすれば下から声が聞こえた。
赤髪の帝王様は今頃懐かしいなとか思ってる頃だろう。

☆

私が下に行くと、ママと話してた征ちゃんは
嬉しそうにニコッと笑ってくる。




……くそっ、顔がいい。まぶしい。

スタスタ

征ちゃんを自室に通すのは久しぶりだ。
何も持たず身一つで来た幼馴染を案内する。

☆

〜あなたの自室〜

征ちゃんは自室に来るなり変わらないね、と
意味深な笑顔とともに暴露してくる。

彼が言いたかったのは… ぬいぐるみの事だ。
征ちゃんのお屋敷にこういうのないから、
私の家に来るといつも遊んでたっけ。

☆

謝りたい事。昨日から謝りたい謝りたいと言われていたが、いざ話に出されると緊張する。

☆

ぽむっ ( 頭に手を置く )

征ちゃんにはほとんど見抜かれていて、
何年一緒にいると思ってる… と頭を撫でられる。

☆

〜赤司( オレ司 )とあなたの回想〜

( ※時列系説明… 僕司の二度と視界に入るな発言の前 )

☆

Akashi Side

( ↑そうだよな、と言いたげな沈んだ顔になる赤司 )

アイツが言っていた事は本当だった。
ヤツは勝利のためなら手段を選ばず、
俺の大切な幼馴染にも邪険に扱ったほど。

アイツがあんな事さえ言わなければ…
あなたは当初の予定通り洛山に来てくれていたはずだ。

恩人…？聞いていないぞ。
母親同士が仲良くなって出会ったと聞かされてから
かれこれ16年は一緒にいるがそんな話は…

確か、彼の事はアイツが表に出てくる前に
一度だけだったが見かけたことがある。

☆

〜あなたの回想〜

( ※時列系説明… 赤司に突き放されたあと )

☆

負ける訳にはいかないな。
おおかたあなたをバレー部に入れただろうから…

恩人だと言うから傷つけた謝罪もしたいし、
黛さんの引退までに早いところバスケ部とバレー部の
1ヶ月ほどの合同合宿を申し込まなければ。