第13話

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2023/12/27 15:00
談話室には、パンジーとクラッブ、そしてブロンドヘアのステラ。
真剣に何かを話していた3人は、僕に気がつくと少し気まずそうに挨拶してきた。


「あぁ、ドラコ....」


ステラはぎこちなくやあ、と片手を上げるとすっと立ち上がってローブを翻した。


「じゃあ、私、もう寝るね。みんな、おやすみ。...ドラコも」
「あぁ、おやすみ...」


女子寮のドアが閉まるのを確認して、僕はまだ暖炉の前に座る2人にずんずん、と一気に近づく。


「お前たち、なんなんだ、その態度は」
「なによ、ステラの前じゃあんなしおらしくしてたくせに」


うんうん、とクラッブも横で小さく頷く。


「とにかく、そんな態度はやめろ」
「そんなってどんなよ、私たちのせいにしてるけど自分に心当たりはないわけ?」


ぎくりとした。心当たりなんてないわけがない。が、そんなことは悟られないように必死に言い返した。


「その気まずそうな態度のことだ。まるで僕がいない方がいいって言ってるようだが?」
「私たちはそうじゃなくても、いまステラにとってはそうかもしれないわね」


驚いて目を丸くした僕に、パンジーは大きなため息をつく。


「いい?ハッキリ言いたいことを伝えないと、他の男にとられても知らないわよ」
「他の男?なんの話だ」
「ドラコ、あなたってなんでそうも素直じゃないのかしら」


パンジーはもう知らない、とでも言うように大股で女子寮に向かい、ステラより大きい音でドアを閉めた。

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