講義が終わって 、
ざわめきが教室で広がる 。
ちゃんと先生の話は聞いたし 、
書くことはしっかりメモした 。
なのに内容はほとんど頭に入ってない 。
今日は朝から嫌な予感がした 。
スマホが震えたのは
帰る支度をするために
立ち上がった瞬間だった。
画面には知らない番号 。
でもそれが詐欺とか
そういう番号じゃない気がした。
急いで廊下を出て 、
人が少ない廊下の角ら辺まで歩いから
通話ボタンを押す 。
聞こえてきたのは
淡々とした看護師の声だった 。
『 ○○ 病院です 。
先日の検査結果が出ましたので
本日ご来院いただけますでしょうか 。 』
やっぱり 。
『 はい 、説明がありますので 、
本日中にご来院お願いします 。 』
本日中 。
わかりました 、
と電話を切ったあと
しばらくそこに立ち止まる 。
大丈夫 。
ただ結果を聞きに行くだけ 。
そう自分に言い聞かせながら
スマホを握り直す 。
5人のグループL○NEに送ろうとして
指が止まる 。
画面越しじゃなくて 、
ちゃんと顔を見て言いたい 。
それに 、正直に言えば
少しだけ不安だった 。
1人で診察室に入れない気がした 。
4人を探そう 。
顔を上げた瞬間 、
向こうから歩いてきている
4人の姿があった 。
まっすぐ 、こっちを見ている 。
思わず笑いながら近づく 。
リトが少しだけ眉を寄せる 。
見てたんだ 。
図星すぎて何も言えない 。
イッテツが静かに言う 。
マナは後ろで腕を組んで
じっとこちらを見てる 。
ウェンはいつもより
1歩近い距離に立ってる 。
少し躊躇って 、口を開く 。
空気がわずかに張り詰める 。
私は頷いてから 、
少しだけ視線を落とす 。
さっきまで大丈夫だって思ってたのに
4人の前だと不安になる 。
言った瞬間 、胸がじんわり熱くなる 。
矛盾してるってわかってる 。
大丈夫ってずっと言ってたくせに
結局不安になって頼ってる 。
でも今は本当に助けて欲しかった 。
数秒の沈黙のあと 、
リトが短く息を吐く 。
4人の言葉に泣きそうになる 。
礼を言い 、5人で揃って歩き出す 。
いつも一緒に帰ってるはずなのに 、
今日はすごく足取りが重い 。
でも隣に4つ分の足音がある 。
それだけで前向ける気がした 。
病院の白い建物が見えてくる 。
入口で小さく息を吸って
中に足を踏み入れた 。
次回 、検査結果 。
ここまで長くてすいません 🙇♂️
やっとお待たせしました ✋
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!