見慣れない光景が視界に入った
やけに豪華なベッド
難しい事が書かれていそうな本が大量に置かれている本棚
モノトーンカラーな壁紙と、
薄い白銀の光が漏れているカーテン
一体全体、ここはどこなんだ
見た事無い人が話し掛けてきた
それに反応して一斉に目を上げる周りの人達
単純な疑問だ
そんな目を丸くするか
初対面な筈だろう
どうやら私は、記憶喪失とやらになったらしい
声を震わせて私の手をギュッと握っている彼女は「 先斗寧 」さん
私の相棒...だとか何とか
小声でずっと謝罪をしている彼は「 不破湊 」さん
私が記憶喪失になる前酷い態度を取っていたらしいが、全く身に覚えがないから謝らなくても良いのに
...まぁ気持ちだけは受け取っておこう
涙ぐんでいる彼は「 渡会雲雀 」さん
どうやら私の幼馴染らしい....が
どちらかといえば弟では?なんて思ったりしてる
隣でそわそわしている彼は「 葛葉 」さん
真顔だけど、特に怒っているわけでもなさそう
少し汗をかいているし、焦った証拠だろう
ボードに挟んだ資料、?を見ながら何かを話している2人
「 健屋花那 」さんと、「 甲斐田晴 」さん
この..、えにから州、?の研究者と医者らしい
他にも何十名か居るらしいが、この部屋にいるのは彼らだけ
.......で、私は一体何をすればいいのだろうか
ノイズのかかった声
ハピネス...だっけ。それだけは覚えている
取り敢えず言われた通りにポケットを漁ると、通帳の様な物がでてきた
名前 あなたの名字あなたの下の名前
年齢 永遠の20歳
身長 165cm
能力 ・手袋から出る糸を操る
・守り人を呼ぶ
属性 雷、闇
ーーーーーー
詳しく
能力を使っている時は、右腕に勿忘草の痣が浮き出る
変装が得意な潜入捜査員
...プロフィールか
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!