第40話

【詩】日常
5
2017/12/28 17:03
日めくりカレンダーが
また一枚と… 二枚目と… 三枚目と… 減っていく。
笑いながらそれを紙飛行機へと変える
そんな君の手元を見ていた
  
    「あと、どれくらいこうしていられるんだろう…?」


日付や時間なんて見ても
あんまり変わったような気はしないけど
落書きしたその一枚 
紙飛行機で飛ばしたあの一枚をみて
確実に別れに近づいてる今日を知るんだ

思い返せば…
青春なんて輝かしい言葉  僕らのページにはなくて
くだらないぐらいのダラダラと 放課後のワンシーンだけの繰り返し

胸を張れることなんか全然ひとつもなくて
あるとするなら、むしろちょっと叱れそうなことくらいだったりさ

真剣になった日々なんかより、ふざけて笑い合った日が多い
本音を溢して泣いた友情の日より、
本音でケンカし合った日のほうが多い


綺麗なもんじゃないんだ  決して
「輝かしいものだったな…」なんて 
そんな風に思い返す日はきっと訪れないだろう

僕らがそれぞれの未来でまた出会うとき
再開の涙も、優しげな微笑みのひとつもないだろう
きっとまた  悪戯な笑顔でふざけあうんだ
「お前、全然変わってないな!!」



――…それが、嬉しくてたまらないんだ。
































小説やドラマみたいな名シーンなんてひとつもない。
どこにでもある、特別でもなんでもないこんな日
それがこんなに愛しく思えるなら
僕はなんか、こっちのほうが楽しいよ…










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