第18話

始まり
3,920
2018/01/13 11:48 更新
抱きついた。

何も考えずに。

彼の服を涙で濡らしている事すら、

頭の片隅にもない。






ジミン
少し落ち着いた?




涙がだいぶ落ち着いた頃、

ジミンさんが口を開いた。


あなた
はい、だいぶ落ち着きました
ジミン
そっか。良かった



二人の間に沈黙が走る。

その沈黙をジミンさんが破った。


ジミン
あのさ、僕は名前教えたけど
君の名前教えてもらってないよね?
何ていうの?
あなた
あっ、あなたって言います
ジミン
あなたちゃんかぁ
あなたちゃん、あなたちゃん…


確めながら私の名前を呟く姿に、

少しクスッと笑ってしまった。


ジミン
何で笑うの~!
あなた
いや、可愛くて…
ジミン
あなたちゃんの方が可愛いよ…



照れながらの爆弾発言。

ジミンさんの顔が赤く染まっているのが分かる。

多分、私も、

同じ状況だろう。



外見は凄く大人で、お金持ちで、

堅そうなイメージのある感じだけど、

中身は照れ屋で可愛くて、優しい。

そんなジミンさんに興味を持った。


それからはお互いの話をして、

気が付けばもう日付が変わる時間。

ジミンさんと会った今日は、

多分忘れないだろう。



いつしかジミンさんの存在が、

大きなものになっていた。



でも、頭の片隅には、

思い出したくない記憶と共に、

あのキムテヒョンという人物が、

ずっと居座っている。



ジミン
ねぇ
ジミン
僕が数時間前言ったこと、
覚えてる?


覚えていないわけが無い。

むしろそれがきっかけ。


あなた
覚えてますよ…?


そう言うと、ジミンさんは、

髪の毛をくしゃくしゃと触って、

こう言った。


ジミン
あの事、僕、本気だからね
あなた
えっ?
ジミン
あなたちゃんを
幸せにする自信があるよ



ジミンさんは髪の毛をかきあげて

私の目を見つめ、一呼吸置いて


ジミン
僕と付き合ってください



と言った。



断る理由なんてなくて、

助けてもらった彼に、

興味を抱いていたのは事実。


テヒョンの事、忘れさせようとしてくれたのも、

優しくしてくれたのも、

ジミンさん。


あなた
こちらこそ、よろしくお願いします
ジミン
まじで!ほんとに!?
あなた
ほんとですよ



“超嬉しい”


ジミンさんはそう呟いた。


ジミン
今日はもう遅いから寝よっか



私もそろそろ眠たくなってきて、

さっき指示されたベットに寝転がり、

あっという間に眠りに落ちてしまった。





私はこれから起こる出来事を、

全く予知する事が出来なかった。













ジミン
復讐劇の始まりだよ
ジミン
テヒョンくーん

プリ小説オーディオドラマ