ニコッと眩しいほどの笑顔で笑う虎杖くん。
お大事に!と言いながら医務室から出ていった。
どうやら任務があるらしい。
「何を見た?」
微かに感じる圧。
それは、確かに微かだが、流石は最強。微かな圧でも、鳥肌がたった。
五条さんの声で、現実に意識が戻る。
じゃっ!と言いながら医務室を出ていった五条さん。
医務室のベットに、座り、1人で思い出してみる。
"アレ"にはたしかに続きがある。
それは確かだ。
ただ、よく言われるここまでは出てるんだよ…という状況。
分かってはいるのだが、脳まで届いていないように感じ、結局は思い出せない。
そう呟き、突然襲ってきた睡魔に身を任せた。
ピチャッ
手に触れる冷たい感覚。
あれ、これ…、前にもあったような…
「どこまで見た?」
さっきも同じような質問をされたな、と思いながらも再び鳥肌がたっていることに気づく。
「その呪いが解けた時。
"お前"はかつての力を取り戻すだろう。」
「"天水音"」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。