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お祖母ちゃんの家から帰ってきてからというもの、特に変わった事もなく。
未だに仕事にもやる気が出ず、食欲もあまりなかった。
やっぱり、、、。
あなたちゃんの事を諦めたつもりだったのだが、心は正直で。
頭の中では、あなたちゃんのことばっかりで。
”今、何してるのかな”
”ご飯、ちゃん食べているのかな?”
”泣いていないかな…?”
そんなことばかり考えてしまうのだった。
やっぱり僕はまだあなたちゃんのことが、、、
好きなんだ、、、。
この気持ちはきっと、、、
ずっと変わらないんだと思う。
そんな気がしたんだ…。
何もやる気がでない僕はもう一度、あの場所に向かうことにした。
🚪\カランコロン/
(店主)「おや、いらっしゃい。」
そこは、あなたちゃんと「嫌なことや疲れたことがあったらまた来ようね」と約束していたプラネタリウムだった。
以前、来たときはあなたちゃんがいたから見れなかったけど…。
(斉藤壮馬)「こんばんは。今日ってやってますか?」
(店主)「あぁ、いつでもやってるとも。今日はお一人かい?」
(斉藤壮馬)「そうです。」
(店主)「じゃぁ、奥へどうぞ。」
そう言って、奥のプラネタリウムに案内された。
席に座ると、少ししてから投影が始まった。
やっぱり、そこにはいつ見ても綺麗な星空があった。
嫌なことも忘れてしまうほどの綺麗さだった。
この星空を見るたびにどこか切ない気持ちが僕の心を誘った。
でも、どこか少し物足りなくて…。
それはやっぱりあなたちゃんなのか…。
気がつくと頭に中にはあなたちゃんの顔が自然と浮かんでくる。
”隣にあなたちゃんがいてくれたら…”
そんなことを考えているうちに自然と頬に涙が伝った。
あっ、、、。
また勝手に涙が。
僕はいつからこんな泣き虫になったんだろうか。
周りには誰もおらず、店主のおじさんも気を利かせてくれたのか室内には居なかった。
(斉藤壮馬)「うっ、、、(泣)」
自然と溢れてくる涙は止まることを知らずに、どんどん僕の頬を伝っていった。
僕はその場で声をあげながら泣いた。
こんなに泣いたのはいつぶりだろうか。
投影が終わるまで、僕は星空の下で泣き続けた。
そして、投影が終わり涙を拭いてから出口まで歩いていった。
(店主)「少しスッキリしたかい?」
(斉藤壮馬)「そうですね。少しだけスッキリしました。」
(店主)「また、いつでも来ておくれ。待ってるから。」
(斉藤壮馬)「ありがとうございました。」
(店主)「あっ、そういえば、言ってなかったね。これの話。」
そう言っておじさんが手にしたものは僕たちにくれたブルースターのキーホルダーだった。
(斉藤壮馬)「話…?」
(店主)「実はね、ブルースターっていうのは花の名前なんだ。その花言葉が「信じ合う」「幸福な」って意味なんだよ。だから、これを持っている二人は願いが叶うと言われてるんだよ。」
(斉藤壮馬)「そういうことだったんですね。」
(店主)「だから、相手を信じることも大切なんじゃよ。分かったかい?」
(斉藤壮馬)「はい。ありがとうございました。」
そして、僕はお礼を言ってから店を出た。
そのまま家に帰り、ご飯も食べずに眠りについた。
そして、久しぶりに夢を見たんだ。
~夢~
ここは、どこだろうか。
真っ暗な暗闇の中、ザザァと波の音が聞こえる。
そして、僕が立っている場所は砂浜の上。
そこが、海だと気付くのにはそう時間はかからなかった。
少し歩いても、周りには誰もいなかった。
僕は、ただただ真っ暗な砂浜に突っ立っているだけ。
すると、後ろから小さな足音が聞こえた。
(斉藤壮馬)「誰か…いるの?」
振り向こうとした時、後ろから急に誰かが僕の足元に抱きついてきた。
それは、子どもくらいの背丈だろうか。
長い髪の毛が見えた。
女の子…かな?
すると、いきなり女の子が言った。
(女の子)「ねぇ、いつママとなかなおりするの…?」
(斉藤壮馬)「えっ、、、?」
僕を自分のパパと間違えているのだろうか。
(女の子)「ママとパパがけんかしちゃういやだよ。わたし、かなしい…。」
そう言って悲しそうな顔をした女の子。
僕は、その子の背丈に合わせて屈んだ。
そして、その子の頭を撫でながら
(斉藤壮馬)「…君は、どこから来たの…?パパとママ、喧嘩しちゃったの…?」
(女の子)「それは、いえない。でも、はやくママとなかなおりして…?ママとパパがなかよくわらっているのがすきだから。」
そう言って、女の子は暗闇に消えていった。
そして、僕は夢から覚めた。
あの夢はなんだったんだろうか。
女の子が言っていた”ママとパパ”は、誰なんだろうか。
でも、不思議とその女の子には恐怖心を抱くことはなかった。
それに、その女の子は誰かに似ていた気がしたんだ…。
それ気付くのはもっと後の事だった。
~Next~
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第25話、ご覧いただきありがとうございました。
ほんっっっっっっとうに申し訳ありません🙇💦
今、職場がバタついていまして…。
ちょっと落ち着いたと思ったらまた別の用事が出来たり…
もう、本当にすみません。
楽しみに待っていただいている方、すみませんでした。
「なに、こいつ。毎日投稿するって言ったくせに。」
っていうお気持ちは十分に分かります…。
面目ないです…😭
出来る限り、早めに書かせていただきたいと思います。💦
こんな、言い訳ばっかの私ですが温かい目で見ていただけたら幸いです。
よろしくお願いします🙇
さて、次のお話は…?
*壮馬、イベントに行く。
*壮馬、イベントの最中に驚く
*壮馬、会いたい人に会う
の3本です!
お楽しみに!!!
(残りのお話も頑張って書きたいと思います!)
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。