第56話

第25話
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2021/10/16 22:55



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お祖母ちゃんの家から帰ってきてからというもの、特に変わった事もなく。

未だに仕事にもやる気が出ず、食欲もあまりなかった。


やっぱり、、、。

あなたちゃんの事を諦めたつもりだったのだが、心は正直で。


頭の中では、あなたちゃんのことばっかりで。




”今、何してるのかな”
”ご飯、ちゃん食べているのかな?”
”泣いていないかな…?”



そんなことばかり考えてしまうのだった。



やっぱり僕はまだあなたちゃんのことが、、、


好きなんだ、、、。


この気持ちはきっと、、、


ずっと変わらないんだと思う。


そんな気がしたんだ…。


何もやる気がでない僕はもう一度、あの場所に向かうことにした。





🚪\カランコロン/





(店主)「おや、いらっしゃい。」





そこは、あなたちゃんと「嫌なことや疲れたことがあったらまた来ようね」と約束していたプラネタリウムだった。

以前、来たときはあなたちゃんがいたから見れなかったけど…。



(斉藤壮馬)「こんばんは。今日ってやってますか?」


(店主)「あぁ、いつでもやってるとも。今日はお一人かい?」



(斉藤壮馬)「そうです。」



(店主)「じゃぁ、奥へどうぞ。」




そう言って、奥のプラネタリウムに案内された。


席に座ると、少ししてから投影が始まった。





やっぱり、そこにはいつ見ても綺麗な星空があった。

嫌なことも忘れてしまうほどの綺麗さだった。



この星空を見るたびにどこか切ない気持ちが僕の心を誘った。


でも、どこか少し物足りなくて…。




それはやっぱりあなたちゃんなのか…。


気がつくと頭に中にはあなたちゃんの顔が自然と浮かんでくる。





”隣にあなたちゃんがいてくれたら…”





そんなことを考えているうちに自然と頬に涙が伝った。


あっ、、、。

また勝手に涙が。


僕はいつからこんな泣き虫になったんだろうか。


周りには誰もおらず、店主のおじさんも気を利かせてくれたのか室内には居なかった。




(斉藤壮馬)「うっ、、、(泣)」




自然と溢れてくる涙は止まることを知らずに、どんどん僕の頬を伝っていった。



僕はその場で声をあげながら泣いた。



こんなに泣いたのはいつぶりだろうか。



投影が終わるまで、僕は星空の下で泣き続けた。



そして、投影が終わり涙を拭いてから出口まで歩いていった。


(店主)「少しスッキリしたかい?」


(斉藤壮馬)「そうですね。少しだけスッキリしました。」


(店主)「また、いつでも来ておくれ。待ってるから。」


(斉藤壮馬)「ありがとうございました。」


(店主)「あっ、そういえば、言ってなかったね。これの話。」



そう言っておじさんが手にしたものは僕たちにくれたブルースターのキーホルダーだった。



(斉藤壮馬)「話…?」


(店主)「実はね、ブルースターっていうのは花の名前なんだ。その花言葉が「信じ合う」「幸福な」って意味なんだよ。だから、これを持っている二人は願いが叶うと言われてるんだよ。」


(斉藤壮馬)「そういうことだったんですね。」


(店主)「だから、相手を信じることも大切なんじゃよ。分かったかい?」


(斉藤壮馬)「はい。ありがとうございました。」



そして、僕はお礼を言ってから店を出た。


そのまま家に帰り、ご飯も食べずに眠りについた。



そして、久しぶりに夢を見たんだ。



~夢~



ここは、どこだろうか。

真っ暗な暗闇の中、ザザァと波の音が聞こえる。

そして、僕が立っている場所は砂浜の上。


そこが、海だと気付くのにはそう時間はかからなかった。


少し歩いても、周りには誰もいなかった。

僕は、ただただ真っ暗な砂浜に突っ立っているだけ。


すると、後ろから小さな足音が聞こえた。



(斉藤壮馬)「誰か…いるの?」



振り向こうとした時、後ろから急に誰かが僕の足元に抱きついてきた。

それは、子どもくらいの背丈だろうか。

長い髪の毛が見えた。

女の子…かな?



すると、いきなり女の子が言った。



(女の子)「ねぇ、いつママとなかなおりするの…?」



(斉藤壮馬)「えっ、、、?」



僕を自分のパパと間違えているのだろうか。


(女の子)「ママとパパがけんかしちゃういやだよ。わたし、かなしい…。」


そう言って悲しそうな顔をした女の子。


僕は、その子の背丈に合わせて屈んだ。

そして、その子の頭を撫でながら



(斉藤壮馬)「…君は、どこから来たの…?パパとママ、喧嘩しちゃったの…?」


(女の子)「それは、いえない。でも、はやくママとなかなおりして…?ママとパパがなかよくわらっているのがすきだから。」


そう言って、女の子は暗闇に消えていった。


そして、僕は夢から覚めた。


あの夢はなんだったんだろうか。


女の子が言っていた”ママとパパ”は、誰なんだろうか。


でも、不思議とその女の子には恐怖心を抱くことはなかった。


それに、その女の子は誰かに似ていた気がしたんだ…。






それ気付くのはもっと後の事だった。



~Next~



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第25話、ご覧いただきありがとうございました。


ほんっっっっっっとうに申し訳ありません🙇💦


今、職場がバタついていまして…。
ちょっと落ち着いたと思ったらまた別の用事が出来たり…

もう、本当にすみません。

楽しみに待っていただいている方、すみませんでした。



「なに、こいつ。毎日投稿するって言ったくせに。」


っていうお気持ちは十分に分かります…。

面目ないです…😭


出来る限り、早めに書かせていただきたいと思います。💦


こんな、言い訳ばっかの私ですが温かい目で見ていただけたら幸いです。


よろしくお願いします🙇


さて、次のお話は…?

*壮馬、イベントに行く。
*壮馬、イベントの最中に驚く
*壮馬、会いたい人に会う


の3本です!


お楽しみに!!!

(残りのお話も頑張って書きたいと思います!)

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