第65話

心身ズタボロ
10,221
2020/05/07 13:00

晴樹「これ、どういうことだよ」


いつものような帰り道、晴樹が押し付けてきた携帯の写真は、バッチリ昨日の私達が写っていた。


タイミングは最悪で、丁度一くんが私の頭に手を置いているとき。


ちゃんと、残りの三人も映っていた。


晴樹「何人の男連れて歩いてんだよ」


あなた「え…いやこれ、お兄ちy「もう俺は…っ」


晴樹「お前を信じらんねえ…」


あなた「だからお兄ちゃんなんだってば!」


私の言うことなんか聞かず、淡々と春樹は喋り続けた。


春樹「別れよう。」


それだけ言い残すと、走って帰っていってしまった。























今日は金曜日。部活の時間、ストレスが溜まっていたからか、スパイクではアウトを連発してしまった。




その日の帰り道、憂鬱な気分のまま独りで歩いていると、後ろから声をかけられた。


女「振られたんだってね。」


昨日の女子。ザマアと言わんばかりの表情に鳥肌が立つ。


女「私の言ったとおり、あんたは晴樹くんに嫌われてんのよ。」


ニヤつく悪い笑顔の彼女は、今度は私の脚を思いっきり蹴った。



あなた「う……ぐ…っ」


激痛が走り、立つことができない。




その子が帰ると、どうにか家にたどり着き、痛みが消えないので検査すると骨折をしていた。


少なくとも中学ではもう、バレーなんてできないらしい。


当時の私にとって、辛すぎることだった。









日曜日、お兄ちゃんと二人で外を歩いていると、公園に晴樹が居た。



その隣には________昨日の女子が居た。








楽しそうに笑う二人がこちらに気づくと、最後に睨みつけられ、また二人で笑いあっていた。




とどめを刺され、これで私は身も心もズタボロ。

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