唐突に紡がれた死を意味する言葉に、美琴は息を呑む。
虹子が説明を続けた。
連なるふたりの発言が、美琴に落ち着きを与えてはくれない。
様々な情報ですっかり乱れた思考を美琴はなんとか整えようと努力して、返答をした。
唇に弧線を描いて言った虹子を、美琴は呆然として眺める。
朝弥の台詞を繰り返した瞬間、唐突に虹子が美琴に顔を寄せ、明るい笑顔を見せた。
いくらか相手から身を引きながら、美琴は答える。虹子は瞳を輝かせた。
最初、美琴はなにを尋ねられたのかわからなかった。彼の言葉を脳内で繰り返して、美琴は目をしばたたく。
本日何度目になるかわからない、展開についていけなくなった瞬間だった。美琴は朝弥と虹子を交互に見やる。
虹子は話を進めようとする意欲に満ちていた。美琴は彼から顔をそむけ、朝弥に視線を向ける。
言って、朝弥は申し訳なさそうに眉尻をさげた。
自身を襲った影の怪物の姿を想起し、美琴はおそるおそる頷く。
朝弥が、美琴に言い聞かせるような声調で重ねた。
にわかには信じられない話である。なにせ、ほんの一時間前までは退魔師やドゥンケルの存在さえ知らなかったのだ。
ドゥンケルに襲われただけでも十二分に混乱しているというのに、退魔師の素質があると言われても、どう応えればいいのかわからない。
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。