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第4話

千里同風
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2026/02/23 17:20 更新
もう大学生なんだから、恋の一つや二つないの?
一向に彼氏を紹介してくれないじゃない
詩色 あなた
あ〜……はは、
私は大学で普通の生活を送っていた。殆ど勉強漬けであまり飲み会にも参加していないし、正直必要もないと思う。百ちゃんを忘れられなくて歴史を勉強しているなんて、おかしな話だろう。

もう会えない人の無事も確認できない現世で彼を案じ、彼の時代を勉強するなんて無意味なのに続けてしまうのは、私はきっと変な人。
もし彼が現世に生きていたら…なんて、馬鹿なことを考えたりしたけど100%有り得ない。もし彼の魂が生きていたとしても、百ちゃんとして生きていないから私が会いたい百ちゃんはどこにも存在しない。
勉強ばっかりして…
私が大学で仲良くしている子なんて、昔私が助けた友達だけだ。彼女と同じ大学に進学してから彼女とばかり行動していた。……花の大学生生活を無駄にしている自覚はある。いや、自覚しかない。
詩色 あなた
私寝るね。おやすみ
あ!また話を逸らして……
別に彼氏は欲しくない。でも偶に、こうして真夜中一人で眠れずに月を窓越しに眺めると「あ、独りだな」なんて思ってしまう。

明治時代にいた頃、こんな話をした。

夕暮れ時、二人で山から降りて帰路に着いてから空を見上げると、月が出てきていた。まだまだ空は明るいけれど、薄らと姿を見せた月を見つめながらふたりで歩いた。手を繋ぎながら見上げたあの月は、なんだか孤独だとは思わなかった。私の手を握る小さな手が、私を孤独にしてくれなかった。
詩色 あなた
百ちゃん。もし真夜中に月を見つめて「嗚呼…寂しいな」って思ったら今日を思い出してね。こうして手を繋いで見上げた月の記憶は、これからの孤独な夜を孤独にしてくれないの。隣に私がいなくても、今日を思い出したら隣にいる気がするでしょ?
尾形百之助(幼少)
うん。
ああ言ったのは私なのに、こうして現世に戻って一人で月を見上げると寂しくて仕方がない。今、私が見つめている月は隣に百ちゃんが居ない現実をもっと押し付けてきて、私を孤独にする。あの手の温もりをもう私は思い出せない。こうして私はもっと眠れなくなる。
もう現世に戻ってから3年。大学2年生になってもあの頃の記憶に思いを馳せているなんて、百ちゃんが知ったら笑うのかな。ああ、また百ちゃんのこと考えてる。
目が覚めると、私は高熱を出していた。
きっと勉強のし過ぎによる熱…だとは思う。体がだるくて仕方がない。母は私に薬とご飯を用意して仕事に向かった。部屋で1人スマホを見ていたが、見るのも辛くなってきた。どうすることも出来なくて、私はベットに体を沈ませる。
詩色 あなた
最悪……
襲い来る眠気に勝てずに私は目を閉じた。
目を覚ますと、体のだるさは引いていた。だが引き換えに何故か体の至る所が冷たい。まるで雪の中に居るみたいな…。それに、ここはどこだろう。真っ白で果てしない空間。ただゴーゴーとまるで嵐の中にいるような音が響いている。

もしかして熱で死んだ?笑

そんな呑気なことを考えた。きっとこんなに呑気に居られてるのは、理解することを放棄したからだろう。
詩色 あなた
めっちゃ寒い…がちここどこ…
手足が氷のように冷たくて、体の芯から冷えていく感覚に身震いし、とにかく温まりたい一心で歩いた。どこかに暖を取れるところがあるかもしれないと、ただ真っ白い空間を歩き続けた。相変わらずゴーゴーという風の音は止まない。なんでこんなことしてるんだろう。

そうだ、きっと夢だ。

こんな夢タチが悪すぎるけど、それしかない。
詩色 あなた
なんかある……
真っ白い何もない空間にポツンと黒色の小さなものが落ちているのが見え、すぐに駆け寄った。

それは弾丸だった。
詩色 あなた
なんでこんな所に…
そう口にした瞬間、目の前が真っ暗になった。
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すみません他キャラ出てくるとか言ったけど次から出てきますwww

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