第42話

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2026/01/31 08:00 更新





翌朝。


迅はいつものように会議に出て、風間と遭遇した。


……のだが。





風間
おい迅、あくび隠す気ないのか。





風間の低い声が飛ぶ。


迅は気まずそうに目を擦りながら、苦笑いした。




いやぁ〜……昨日ちょっと夜更かししちゃってさ〜
風間
お前が“ちょっと”で済むわけないだろう。





風間はジト目で睨みながらも、どこか呆れたようにため息をつく。




風間
迅、お前はいつも人のために動きすぎだ……今日は休め。これは命令だ。
え、えぇ〜?それはちょっと───
風間
命令だ。





あまりに強引な一言に、迅は両手を上げて降参した。




はぁ〜……わかったよ。じゃあ、少しだけ仮眠室借りるね。









───仮眠室。


簡易ベッドに寝転がった瞬間、迅の頭の中には昨夜のメッセージが浮かんでいた。


”好き”


あなたの、あの一言。


思い出しただけで、胸の奥が熱くなる。


……そんな時だった。




あなた
……迅〜!!





……と、そこへ勢いよく扉が開く。


そこに立っていたのは、大慌てで息を切らしたあなただった。




あなた
ね、ねぇ!風間さんが迅が休んでるって言ってたけど……
あなた
ちゃんと寝てないの!?風邪ひいたの!?





矢継ぎ早に飛び出す言葉に、迅は思わず笑ってしまう。




あなた…… おれ、そこまで虚弱体質じゃないから安心しろ
あなた
だって前も風邪ひいてたよ!も、もしかしてまた無理したんじゃ……
無理はしてないさ。
……よっこらせ、っと。




そう言って、迅は上半身を起こした。


そして、隣に座るように手招きする。




来なよ。座ったら?
あなた
え……でも……
いいから来な





促されるまま、あなたはおずおずとベッドの端に腰を下ろす。




あなた
……ほ、ほんとにどうしたの?顔赤いよ?
……あなたのせいだよ。
あなた
えっ!?わ、私!?





あなたの目がまん丸になる。


迅は小さく笑って、天井を見上げた。




昨日さ……“好き”って言われた後、全然寝れなかったんだ
あなた
……え……





あなたの耳まで真っ赤になった。


視線が落ちて、両手をぎゅっと握る。




あなた
そ、そんなの……迅だって、いっぱい言ってくれるから……
だから、昨日はそのお返しかな





そう言って、迅はふっと笑う。


手を伸ばして、あなたの髪を軽く撫でた。


それだけで、あなたはますます顔を真っ赤にして俯いた。




……じゃあ、少し寝るよ
あなた
う、うん……
あなたも横になりな。
あなた
えぇ!?私まで!?
だって、さっきから心配しすぎで息上がってるし
あなた
っ……





言い返せずに固まるあなたを見て、迅は目を細めた。




ありがと。……ほんとに





その言葉と優しい笑顔に、あなたの胸がじんわり温かくなる。


仮眠室の静かな空気の中、迅の穏やかな寝息が聞こえ始めた。


あなたはそんな彼の横顔を見つめながら、小さく囁く。




あなた
……ねぇ、迅。好きって言ったら、また寝れなくなっちゃうかな?





……答えは、ない。


けれど、迅の唇が微かに笑っているように見えて、あなたはそっと笑った。




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