恋愛経験が少ないとは言え、何も0だって言ってるわけではない。
俺だって一応高校生だ、ナメないでもらいたい。
あなたという小学生時代の同級生。
たまたま高校も一緒だったわけだが、あいつを最初に意識したのがいつだったかなんて、もうはっきりしてない。
というか、それどころではなかった。
今からそれを話すわけだが、確実に俺が「恋愛は難しい」と思う理由はあいつに関係している。
でもあいつが悪いんじゃなくて、悪いのは俺なのだ。
(俺が関わると、あいつにはロクなことがない)
さっき先輩との一悶着の後にあなたは「迷惑をかけた」と言った。
でも違うんだ。
迷惑かけてるのは、毎回俺なのに。
・
『なあなあ、国見は誰が可愛いと思う?』
国見『……はあ?』
小学生時代の俺も今と大して変わりはなかった。
てかだいたいそんなもんだろうって思うけど。
高校生と小学生、背格好は変わってもやる事は対して変わらない。
小学生低学年の時点で、俺はその手の話題にげんなりとしていた記憶がある。
放課後クラスの友達と公園に来て。
今思えばガキだなって思うけど皆んなで鬼ごっこして。
一息ついたらそんな話題。
脈略ないにも程がある。
『俺は佐々木さん!絶対学年で一番!』
『何お前、佐々木のこと好きなの?』
『はっ!?ちっげーし!ただ可愛いって話!』
『うわ、真っ赤~』
こいつわかりやすいなって、周りの友達がそいつを揶揄うのを見ながら思っていた。
てか自分から話題振っといて墓穴掘るなよ。
そんなこと考えてる俺は若干ガキらしくなかったのかもしれない。
てか佐々木って誰だ。
『で、国見は?』
国見『……なにこれ必須?』
『だってお前、そういう話しねーんだもん』
『あ、確かに。国見の知らねえ』
『俺も俺も』
正直面倒くさい事になったと思った。
当時俺にはそういうの興味なくて、それまでは適当に躱していたが対多数だと逃げ切るのも難しそうで。
とりあえず当たり障りのないよう
国見『……橋下さんとか?』
同じ委員会だったあなたの名前を挙げた。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。