朝目が覚めると、"少し前に起きてた"と話すチェウォンに見つめられていて。
"おはよう"と優しく微笑むその姿になんだか少しだけドキッとした。
軽く部屋を片付けてチェウォンを家まで送ったあと、私はリビングへと向かった。
そういえば私、小学校のときからずっとチェウォンと恋バナとかした事…ないな…
2階に戻ったあとも、お母さんの言葉が頭にこびり付いていた。
昨日の自分の言動に後悔しつつ、学生時代を振り返ってみる。
流石に小学生の時はいいとして、中高時代男の子と帰ってる様子を見たことはない。
なんなら先にチェウォンのほうが早く部活が終わっても、私を待ってることもあったし…
いや、でも休みの日も毎日一緒だったわけじゃないし…連絡とり合ってたとしたら分からないもんなぁ…
考え出したらきりが無くなってきて、私はベッドに倒れ込んだ。
昨日の晩から触っていなかったスマホを開くと、そこには不在着信が1つ。咲良さんからだった。
ちょっとゴロゴロしたい気分ではあったけど…
ま、気分転換ってことでちょうどいいか。
***
そう言って咲良さんが出してくれたのは、咲良さんお手製のプリン。
昔ながらのシンプルで固めのプリンで、私の大好物。
だけど常時メニューにある訳じゃなくて不定期のレアメニュー。
単純に"毎日作るのは面倒だから"という咲良さんの気まぐれな訳だけど…笑
なにそれ…めっちゃ気になるんだけど……
3つしか離れてないんだから咲良さんも十分若者でしょ…と心の中で軽くツッコみながらも、渋々会話を続ける。
ミンジュは…私にとって、どんな存在なんだろう。
たまたま街中で声をかけて、たまたま大学が一緒で…
でも…私が最初に声をかけたのは、ミンジュが気になったから…?
深く考えたこともなかったから、咄嗟の質問に答えが出てこなかった。
その後も咲良さんとお喋りをして。
気づけば閉店から1時間ほど経過していた。
その中での私の収穫は、チェウォンに気になる人がいるということと、咲良さんに2年付き合っている彼女がいるということ。
聞いた話によると、その人とは大学時代に同じサークルに所属していた後輩で、なんと私たちの1学年上らしい。めちゃくちゃダンスが上手いんだとか。
正直咲良さんに彼女がいるとは思ってなかったけど、そりゃああれだけ美人だったらいるよなぁ。
ということは、チェウォンやミンジュに好きな人や付き合ってる人がいてもおかしくないということ。
この当たり前ともいえる事実に、私は少しだけ頭が痛くなった。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。