これはやばいッッ
あんなのが落ちてきたら少なくとも1人は死人が出る
せめて誰もいないところへ落下地点を変えないと!!
無言で立ち上がる
バサッッッ
私はすぐに真上に向かって飛び立つ
天井付近まで来た
腕の出血のせいで今にも倒れそうだけど、自分が落下しないようになんとか堪えていた
ゴオオオオンッッ______
そのとき持ち堪えていたバランスが崩れ、天井が崩壊し始めた
こんなに大きな音がしてるのに、まるで何も起こってないかのよう
デクくん以外誰もこっちを見ない…なんで…?
上から降ってくる破片を遠くに蹴り飛ばそうとしたそのとき______
衝撃が……ない。
蹴ったはずの破片が、煙のように消えた
ぞわりと背筋を撫でるような感覚
おかしい。これは______
その瞬間、視界が真っ黒になった。
焦げたにおい。
あの時の地鳴りのような音。
息が詰まる
体が勝手に震える
胸の奥から、冷たい何かがこみあげてくる。
なぜか分からないけど、自分の声がとても幼くなったような気がした
そのとき視界の中で、瓦礫の影が人の形をとる。
髪の色。輪郭。
忘れられるわけがない。
あれは______
次の瞬間、翼がふっと動かなくなった
バランスが崩れた。
重力に引きずられて、体が落ちていく
でも下に見えるのはクラスメイトではなく、灰色の瓦礫の山。
伸ばした指先には誰もいない
呼吸ができない
これは幻覚。
そう分かっていても、心がついてこない。
________その瞬間、世界ひび割れたように、視界が白く弾けた。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!