その時だった
何故か、雪がその場に降り注ぐ
瞬間、ジョンの背後で銃声が聞こえた
振り返ると、そこには
地面に倒れるラヴクラフトと
銃を持った国木田がいた
驚いている隙に、
ジョンの木も銃弾で千切られた
組合の2人が少々手間取っている間に、
谷崎はナイフで木を削ってどかし、
囚われた彼女達を解放し逃がした
ジョンは木の枝の一部を
国木田に向かって伸ばす
国木田は銃弾を一発、二発三発と
命中させ先刻のように千切るが、
千切れた場所からすぐに新しい木が生え、
勢いそのままに飛んでくる
結果、銃を構えていた腕は手首で高速され、
銃は後ろに弾き飛ばされた
そう云い、彼は自身の懐に手を入れる
そこには、文字の書かれた
一枚の紙が仕舞い込まれていた
それは、国木田独歩
其の人の異能媒体だ
その言葉で異能力が発動し、
唯の控書だった紙は
先程弾き飛ばされた物と
同様の種の自動拳銃へと姿を変えた
国木田はそれを掴み、引き金を引いて
自分を縛り付けている木を切断、
そのままジョンに接近し、
得意の体術技で地面に叩きつけ
脳天に銃口を掲げた
その後ろでは、ジョンが異能を
解いたのか解けたのか、
高く絡め上げられていた
軽自動車が支えを無くし地面へと落ちる
瞬間…
国木田の背後で、
銃弾を身体にモロに受けた筈の
ラヴクラフトが立ち上がった
何発も撃ち込み、命中するが
何事もないように彼は
こちらにゆっくりと接近してくる
彼は異能発動のため、両腕を少し広げる
その両手には異能の光の輪が
発現している
刹那、二人はほぼ同時に
ラヴクラフトの手から生えた
触手に捕えられ、身体が宙に浮く
もう逃げられない
ジョンは異能の木を一部、
アスファルトに突き刺した
その木は、地中を進み、
標的を見つけ…捕らえる
森を駆け回るナオミと春野
その眼前には、列車が止まっている
ナオミが振り向くと、
春野は足を木の根に縛られていた
その隙を狙い、
木の根は上からナオミも拘束する
列車を動かす、蒸気音が響く

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。