すちside
昼休み、皆が集まり、今日のあなたのニックネームちゃんの様子を話し出す。
俺は先程のあなたのニックネームちゃんの様子を話し始めた。
泣いていたこと。
何かにしきりに怯えていたこと。
何に怯えているのかは教えてくれず、
俺を避けるように去っていったこと。
話し終える頃にはみんなが神妙な顔持ちになっていた。
なんだかりうらくんとないこ先輩が何か言いたげだ。
あなたのニックネームちゃんのことで何かあるのだろうか。
少し気になり、これから発せられるであろう言葉に耳を傾ける。
思わぬ内容にこったろくんが思わず聞き返している。
俺もりうらくんが言いたい内容が上手く汲み取れない。
りうらくんは今朝のことをゆっくり思い出すように話す。
避ける……。
やっぱりあなたのニックネームちゃんは俺たちを避けている。
でも……なんで?
あなたの下の名前side
私はその後、屋上から出て
先生に体調が悪くなったと言い、早退した。
でもこうするしかない。
こうしないといやでも“みんな”に会ってしまう。
私は家に着くと鍵を開けようと鍵を取り出す。
鍵穴に入れ、鍵を回す。
が、何故だか手応えがない。
反対側に回してみると、ガチャリと手応えがある。
そうして、もう一度反対側に鍵を回すとガチャリとドアが音を立てて開いた。
これは、家の中に誰か居ることを示していた。
でも、それはおかしい。
だって今日は母も父も夜まで仕事でいないのだから。
警戒しながらリビングに向かう。
足音を立てないように慎重に、
そうしてそっとリビングのドアを開けて、中を見た。
するとリビングのソファーには人影があった。
しかも、その人影、どこかで見覚えがあるような……。




















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。