第9話

鬱先生
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2020/04/29 13:23
鬱先生「ーーということで、今日も授業が終わり次第委員会や部活動見学です。好きに見て回ってください。」



キーンコーンカーンコーン


鬱先生「よし、お前ら授業遅れんなよ。」


起立、礼をして席に座る。



終わったと同時に


鬱先生はすぐさま私のそばに駆け寄ってきて


鬱先生「あなたちゃん、どうやった?」


可愛いぶりっ子がしそうな仕草をこちらに向けてくる。

あなた「用紙は貰ったんですけど、悩みます…」

鬱先生「ふーん…」

鬱先生はまじまじと、物珍しそうに用紙を見る。


あなた「あの…なんか変ですか?」

鬱先生「いや俺のグルッペンの知り合いでもあるんだけどさ、アイツが初対面で用紙渡すのって想像できないなって……思っただけっ!」


真剣な眼差しから豹変してゆるっと可愛い子になるんだな…


あなた「…かっこいいのに」




鬱先生「ふぇ?///」


あなた「あっ、えっ、えっとあの…いや、普通にしてればかっこいいのに勿体ないなって。」
思ったことを口に出してしまったのに気づくのは、少し遅かった。

心の奥底を聞かれた気がして、少し恥ずかしい。




コネシマ「おーーーーい!!!あなた!!!移動教室遅れるぞー!!!!???」

と教室のドアから大声が聞こえてくる。


反射的に体は動き、

あなた「今行くよ!」

といって鬱先生の元を後にした。


コネシマとシャオロンを追いかけてる途中も私は真っ赤で、なんであんなことを口走ってしまったのかと後悔した。

もしかしたら鬱先生を傷つけたかもしれない。


ーーーーーーーーーーーーー



鬱先生「…かっこいいなんて…久しぶりに言われたわ。」


窓付近に腰掛けてカチカチと火を鳴らし、お気に入りのタバコを吸う。




鬱先生「てか、ようあなたちゃん俺の目の前で言えたな。意外と大胆だったりするんやろか…てかあの顔……」


少し頬を染めて、目がぱっちりでサラサラしてる髪の毛が目の前に存在してて…なんていうか凄く…


鬱先生「っ…///、あ〜もう!、くそ可愛かったわ…!!なんなんあの子!」

年が一回り離れた年下の女の子に恋するとかないない。禁断の恋やろそれ、あるわけない。




鬱先生「なんなん、この胸の高鳴り…///」



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