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翌日
「あれ………」
いつも先にいるはずのジミンくんがいなかった。
私の方が早かったかな?と思い改札で待ってみるけど
「…………」
ジミンくんが来ない。
もしかして体調悪くて学校休みかな?
--ドアが閉まります
もう次に来る電車に乗らないと遅刻確定。
あなた
ジミンくん今日休み?先に行ってるね!
カトクを送って電車に乗り込んだ。
MN「おっはよー、あなた!」
SN「あれ?アイツと来てるんじゃないの?」
「なんか今日いなくって、休みかも」
SN「え、いるじゃん」
MN「あなた置いてかれたんじゃない?笑」
「え………」
3人で話しながら教室に入ると、ジミンくんは既に登校していた。
いつも通り、本を読んでいる。
え?なんで何の連絡も無しに先に行っちゃったの?
「ジミンくんおはよ、う……」
私が声をかけると目も合わせずスタスタと教室を出て行ってしまった。
え…………?無視された…………?
わけが分からなくてしばらく動けずにその場に立ち尽くしていた。
もしかして昨日の事で………。
無視される理由がそれしか見つからない。
JN「ホームルーム始めるよ~」
ギリギリになって教室に戻ってきたジミンくん。
なんで先に行ったのか聞きたいのに
無視されたことがショックすぎて話しかけることもできない。
あぁなんて、臆病なんだ私。
授業中に横を気にして見ても、いつもみたいに気づいて照れ笑いしてくれない。
放課になるといつも本を読んだり私の話を聞いてくれるのに、今日はすぐに席を離れてしまう。
その行動一つ一つが私の心に刺さって重く苦しい。
お昼も誘えなくてミナとソヨンの元へ。
SN「完全にその事根に持ってるね~」
MN「よし、テヒョンにガツンと言ってあげる」
「テヒョンのせいじゃないから…私のせいだよ」
もうテヒョンのせいにしたくないし、テヒョンのせいじゃないんだ。
私がテヒョンを引き離せないだけで。
自分で自分が嫌になる。
MN「とりあえず様子見てみよ?」
SN「聞ける時に聞いたらいいよ」
「うん……」
はぁ、ジミンくんに嫌われちゃったかな………。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!