第20話

19.前に進むため
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2023/07/13 11:45
H.side



一週間がたった


あの後、君が飛び降りた後から


ずっと思い出したくない現実の記憶がフラッシュバックする





H.
H.
しょーちゃん!!しょーちゃんッ!!
S.
S.
ニコッ

笑顔が見えた直後





嫌な音が大きく響いた


気づいたら救急車が来ていて、


屋上にいたはずのボクは病院にいた
H.
H.
...パチッ...あれ?ここ、どこ?
周りを見渡すとメンバーの姿が見えた


...君以外の
I.
I.
ほとけッ起きたんか!?
N.
N.
ほとけっち...良かった...起きてくれて...!
Y.
Y.
ほとけ...良かった...
みんなの目には涙が浮かんでいた
L.
L.
...良かったッ!ほとけっちまで...いなくなっちゃうんじゃないかと思って...ッ
H.
H.
まで...ッッ!しょーちゃん!しょーちゃんは!?
iris
iris
............

誰も口を開かなかった
H.
H.
ッ...そんな...

ボクの目からはまた涙が溢れた
H.
H.
...ごめん、ちょっと1人にして
I.
I.
...わかった

みんなは出ていってくれた
H.
H.
しょーちゃん...なんで自殺...
H.
H.
いや...言ってたか
ボクは見た感じそこそこ高い階にいる
H.
H.
...ボクも死んでいいかな
しょーちゃんの言葉が頭をよぎった



「"いむくんは生きて"な」
H.
H.
ッ狡いよしょーちゃん...そんな呪い残して逝かないでよ...
H.
H.
守らなきゃいけないじゃんッ!!

しばらく泣いた後目から溢れた涙をそのままに、


ボクの意識は眠りへと落ちた









夢の中で、しょーちゃんが笑っていた気がした


ホントウの笑顔で
H.
H.
...ボクが生きるって決めた日が2日
H.
H.
しょーちゃんがボクに呪い生きてをかけてから一週間

一週間もたった


病院だって退院した


メンバーはみんな信じられずに塞ぎ込んでいた


今でこそマシになったもののまだあまり変わってない気もする
H.
H.
そりゃそうだよね...
H.
H.
大切なメンバーが死んで一週間しか経ってないんだから

ボクは自分でも怖いくらい冷静だった


9月2日を除いたら


ボクはみんなにしょーちゃんの思っていたことを伝えるべきなのか、


伝えてもいいのか...ずっと考えている
H.
H.
ボクはどうしたらいいの?
そんな時、電話が鳴った
H.
H.
...もしもし?
N.
N.
...あ、もしもし...ないこだけど...
H.
H.
ないちゃんどうしたの?
N.
N.
...あのさ、ほとけっちはしょーちゃんが...自殺する時に呼ばれたんだよね...?
H.
H.
.....うん、呼ばれた
N.
N.
しょーちゃん...何か言ってた?
N.
N.
正直何を考えてたのかが一切わからないから...
N.
N.
もう遅いかもだけど、しょーちゃんのこと知っときたいと思って
H.
H.
...言ってたよ。思ってたこと、辛かったこと
H.
H.
ボクも話そうか悩んでた
N.
N.
じゃあ教えてくれる?
H.
H.
うん...ただ、余計沈み込まないでね
H.
H.
他のみんなはどうする?
N.
N.
...明日全員でいむの家に行く
N.
N.
みんな知らないと...前に進めない気がするから
H.
H.
...ボクもそう思う
H.
H.
じゃあ、また明日
N.
N.
うん、また

約束をして、電話を切った




前を向かせようと頑張ってるとことか...


さすがリーダーだなって感じがする
H.
H.
...しょーちゃんの言葉、もう一回思い返してみよう

ボクは泣きそうになりながらしょーちゃんの発言に対するしょーちゃんの思いを考えた


ボク達が前に進むために









S.
S.
ありがとな、いむくん

そう聞こえた気がした
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