夜、家にいたら俺の妹であり、俺が大好きなあなたから連絡があった。
確か今日は廉とデートに行っているはずだ。
あなたは焦っているみたいだった。
あなたに何かあったら大変だ。
廉何やってんだよ...
俺は急いで家を出て、あなたがいる場所へ向かった。
探し回ってやっとあなたを見つけた。
あなたは壁に寄りかかって一人で泣いていた。
廉のバカ!
泣かせんなよ、俺の大事なあなたをっ!
あなたの名前を呼ぼうとしたその時だった。
廉があなたのところに慌ててやってきた。
やってきただけならよかった。
廉はあなたに壁ドンしながら話している。
見るからにあなたがキュンとしているのは確かだ。
俺は一人で帰った。
俺は長男としてあなたを守らなきゃいけないと思っていた。
けど、好きって気づいちゃったから。
みんなといて欲しくない。
俺にだけその笑顔を見せて欲しいって思っちゃったから。
あぁ。つらいな...(笑)
お兄ちゃんでいられるだけ幸せだよな...。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。