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第1話

プロローグ「鼓草」
4
2026/05/25 12:31 更新
中学2年生になった。燕の雛がいっそう鳴いた春。桜の見えるなんとも騒々しい教室。そんな日に彼女はやってきた。



今日は転校生が来るということで、クラスはざわついてる。

「転校生来るらしいぜ」
「女かな、男かな、」
「俺女に一票!」
「うわきも」
「だからもてねぇんだよ」
「なにをー!」
「なあ、本田、俺ってモテねえのか?」

正直興味ない。しかし騒々しい彼らに付き合わないとノリの悪い奴だと思われる。口を開かねば。

「モテはしないね。そんなことよりそろそろチャイムなるよ〜?」

「あ、やべ」
「田中先生に怒られるべ」
「座れ座れ」

チャイムの間、窓の外をふと見ると、黄色い花が目についた。おそらくたんぽぽ。

こんなに目立つ色をしていても、所詮雑草。誰も見向きもしない。あれは集合花と言って、いくつかの花びらが集まってできていると理科でやった。なんとなく、お似合いだと思った。あたし、本田つづみに。

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