小さい頃から神として育てられ崇められてきた
興奮しているお母様は話を聞かない
都合の悪いことを全て忘れてる
勝手に人の人生、性格を作り上げられ、思い込まされた地獄の日々
情緒不安定な母にはうんざりしていた、父もいない、ここはお母さんと私と沢山の信者達で溢れかえってるのに、空っぽな教会。
情緒不安定な母親、うるさくて廃人のような目をしてワイワイとこちらに向かって祈りを捧げてくる光景
気持ち悪くて気持ち悪くて最悪な気分だ。
当たり前のように朝が来て、当たり前のように崇められる、風呂に入る時に勝手に目に入ってしまう背中には無数の傷がついている。
2ヶ月に1度、儀式がある。
神の高貴な血を永遠に流れる流れ星に例えられ、血を抜かれる、吊るし上げられ、背中に分からない言葉を聖剣で刻まれ、血を流される。
私はそれが大嫌いだ。
痛いのはもちろん、あの信仰の目、哀れむ目、空間、全てが気持ち悪くて嫌いだ。
そんなある日____。
家族が殺された。
私も殺されるかと思ったけど、死んでると思われてたみたい。
私は孤児院に入って過ごすことになった。
傷だらけの私と遊びたい子なんて誰もいなかった、孤児院でも1人……でも、あの頃に比べればマシに思えた。
ある日、1人で本を読んでいた。
内容なんて覚えていない、読むふりだから。
その時
腰まである長いふわふわとした髪の毛を揺らしながら首を傾げている女の子が目の前に立った。
瞳は澄んでいるはずなのに、暗く見える。
この子は……確か……
まずいことを言ってしまったかもしれない。
謝る声を重ねて、予想していた言葉より、明るく楽しそうな声が聞こえてきた。
あの子も私と同じなんだ、神様って崇められて辛くて、友達もあまり作れやしない……私と同じ存在なのかな……。
木犀 瑠々……私と同じ思いはさせたくない……せめて、出来ることをして、解放してあげたい……!!
瑠々……ちょっとまっててね……。
そうして笑いあった記憶が走馬灯のように頭に流れてくる。
目の前がクラクラして、体の感覚が遠くにいっている。
その中でもはっきりと、私は見ることが出来た……瑠々の顔を___。
そうして、雨林 美香は肌の色が全身変色する前に……亡くなった。
雨林 美香
毒死












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!