辺りを見渡すと
人気のない
明るい4時の祭り会場だった
私は怖くて…
祭り会場から出ようとした
だけど…
ドン!!
見えない壁なのか
何かにぶつかり、体に痛みが走った
自分の体を見たところ、怪我も何も無かった
ドン!!
次は痛みがなかった…
出られない…?
もう家族に会えない…?
もう友達にも会えない?
私が言うこと聞かないで
勝手に祭りに来たから?
なんで?
「あなたは選ばれた、この祭りの生贄に」
「役目を全うしなさい」
「ここで…」
……
……
……
泣いた、泣きまくった
どうして、なんで?
もう、諦めるしか…ないの?
嫌だ!!
嫌だ!!
ヒュ〜
ドン!!
そこから私は色々と試した
分かったことは
食べ物は食べられる、いくら食べても排出されもしないし、お腹いっぱいにもならない
高いところから落ちてみたりしたが
謎の浮遊力により軽く着地した
花火の打ち上げる瞬間に飛び込んだが
そのまま熱くも痛くもないまま
自分も打ち上げられ
戻ってくる
どうやらここは死ぬ事も出来ないし
満たされることもないし
不満なことは無い
満たされないのは心情的に関係はないと思う
何か心の発展があればいいんだけどね
探した、1年間
何も無かった
諦めてはいないけどできることがない限り
他のことをした
どこから落ちたら楽しいか
どこから見たら花火は綺麗か
お祭りの食材を使ってオリジナルもんじゃを作ったり
何かをやっているうちにどんどんどんどん
心のどこかで諦めて行った
ここ数年わかったことはあった
体は老いないこと
感覚からして心情的にもずっと老いないこと
それは分かっていた
私はその場に倒れて空を見上げた
何も無い
何も出来ない
それが今の私だ
このまま一生を過ごそう
諦めよう
そう思った時…
目の前が光った












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。