第5話

№5
97
2023/04/23 17:10 更新


胸の高まりを感じながら帰路に着く

ああ、日向の事が気になって仕方がない


明日にならないかと

早く日向に会いたくて堪らない


拳をぎゅっと握り締めると

背筋がぞくぞくとした



首に触れた指先の感覚は床についても消えず

そのまま俺は眠りにつく事になった







あなた






誰かが俺の名を呼ぶ

ゆっくりと目を開けるとそこに居たのは

" 日向 " だった




驚いて声も出なかったが

さらに俺を驚愕させたのは日向の指には

俺と同じ赤い糸が結ばっている事だ

日向は放課後に見せた様な笑顔で俺に歩み寄ってくる




あなたは俺の事捨てないもんな !





ふふふと鼻で笑いながら指を絡めてくる

その表情には一点の曇りもなく

あくまでそれが当たり前だという風に




後ずさりをしようとしたところ

足が離れない 棒立ち状態だ

動かせるのは上半身のみ



体にすりついてくる日向に対し

俺はなんとも言えない気持ちになった

嫌とは思わなかったが俺の中で拒否したら

この子はどんな表情を向けてくれるのだろうと言う

人間の悪い所がでた






触るな 。






ただ一言


ただ一言そう告げた


日向の動きがピタリと止まった


俺は内心わくわくしながら日向の返答を待つ


よろめきながら俺から 1歩 2歩 …… と離れる


その間日向は頭を抱え何かをぼそぼそと口走っていた


残念な事に聞き取れなかったが


日向が傷ついていることは伝わる


案外反応が小さくて期待外れなんて思った俺は

やっぱりクズなんだなと思った




そこで夢は終わった

そして俺は推測した


まだ俺の指に絡まる赤い糸は沢山ある

その糸の数だけ俺に特殊な感情を

向けている人と出会えるのでは ? と



もしそうなら面白い事になりそうだ

今日早速色んな所を巡りそいつらを

迎えに行ってやろうと企み

牛乳1杯をぐいと飲み干す

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