第2話

約束
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2019/02/11 09:26 更新
翌日。

私はというと、昨晩の出来事に、まだ胸を高鳴らせていた。

大学へ行くものの、授業なんか頭に入ってこず。

…考えるのは、昨晩私を助けてくれた男の人───キヨさんの事ばかりで。
柚希
どーしたの?あなた
いつの間にか、授業が終わっていたようだ。

目の前には、私を心配そうに覗き込む1人の女の子。

私の友達、柚希だ。
あなた
い、いや、何でもない…よ?
私は白々しく、目を背けた。
柚希
あっやしー!絶対何かあったでしょ!
あなた
ほ、本当に何も無いってばー…
柚希
…あっそ
よかった、諦めてくれたみた…
柚希
じゃー、このノートいっぱいに書いてある「キヨ」って誰なのかなぁ??
あなた
えっ?
私は手元にあるノートを見た。

…柚希の言った通り、ノートにはページを埋め尽くすほど沢山の「キヨ」の文字が。
あなた
う、嘘!私、何やって…!
柚希
え、無意識?こっわ…
あなた
ちょっ…真面目に引かないで!?
柚希
ふふw嘘だよww…んで、その「キヨ」って誰?
あなた
え、あ、えっと…
私はしどろもどろになる。



どうしよ、言った方がいいのかな…
柚希
私…そんなあなたに信頼されてなかったのかぁ…
急にショボンとして下を向く柚希。
あなた
言います!言いますから!だからそんな顔しないで!
柚希
へへ、そうこなくっちゃ
すると、急に満面の笑みを浮かべる柚希。



今のは演技?
そこまでして聞きたいのー…?
柚希
じゃ、あなたんち行っていい?
あなた
うん…
私たちは、私の家へと向かった。



───────あなた宅
柚希
おっじゃまっしまーっす!
あなた
はーいお邪魔されまーす
そんな冗談を交わしながら、私たち2人はソファに座る。
柚希
じゃ、早速本題といきますか!…昨日、何があったの?
あなた
えーっと…実は…
私は昨晩の出来事を簡単に説明した。
柚希
で、そのキヨさんには連絡したの?
あなた
してない…です…
柚希
いくじなし!もー、せっかくのチャンスなのにさー
あなた
だ、だって…
柚希
…ま、でもいいんじゃない?あなたのペースでやってけば
あなた
…うん、ありがとう
すると、手元のスマホが鳴った。



誰だろ…
あなた
柚希
どした?
あなた
キヨさんが、今から行っていいか…って
柚希
え、何で
あなた
私、落とし物してたみたいで…届けに来てくれるらしいの
柚希
まじ?住所わかるの?
あなた
うん、多分。昨日、家まで送ってもらったから
柚希
そっかぁ…じゃ、私も挨拶しなきゃね!
あなた
何の!?
柚希
え、だって、あなたの恩人なんでしょ?
あなた
いやそうだけど!
ピーンポーン。

インターホンが鳴った。
あなた
あ、えと、ちょっと待っててくださいっ…!
キヨ
ほーい
私は慌ただしく、玄関のドアを開けた。
あなた
キヨさん、えと、ありがとうございます
キヨ
んーん、たまたま近くを通っただけだから。気にしなくていーよ
柚希
おっ、この人が噂のキヨさん?
あなた
ちょっ、柚希!?
キヨ
そうだけど…あなたちゃんの友達?
柚希
はい!昨晩はあなたがお世話になりました!
キヨ
わざわざどーも。じゃ、俺帰るわ。何か邪魔しちゃったみたいだし
あなた
え、はい、また
キヨ
ん。またね
そう言うと、キヨさんは去っていった。
柚希
嬉しそうだねぇ、あなた。もしかして、キヨさんの事…
あなた
な、何?キヨさんが、どうしかした?
柚希
…いや、何でもない
あなた
えー、気になるよぉ
柚希
何でもないって!私も帰るね!
あなた
え?うん、またね
柚希
また明日!お邪魔しました!
…柚希が帰った後、私はベッドの上に寝ころんだ。



キヨさんに会えただけで、こんなにも嬉しいなんて…どうしてだろう?



ふと、手元のスマホを見た。

表示の1番上には、「キヨ」の文字。
あなた
お礼…
まだ、してなかったな。

ずっと勇気が出なくて、連絡してなかった。

いっぱいお世話になったのに。
あなた
…よし
私はスマホを手に取った。

一文字ずつ丁寧に打ち込んでいく。
あなた
『お礼、まだしてませんでしたよね。何がいいですか?』
あなた
送信…っと
私の勇気、届くといいな。



数時間後。

私が眠りについた後、スマホには1つの通知が。
キヨ
『あなたちゃんと2人で遊びに行きたい!いつ空いてる?』
翌朝その返事を見て発狂したのは、言うまでも無い。

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