翌日。
私はというと、昨晩の出来事に、まだ胸を高鳴らせていた。
大学へ行くものの、授業なんか頭に入ってこず。
…考えるのは、昨晩私を助けてくれた男の人───キヨさんの事ばかりで。
いつの間にか、授業が終わっていたようだ。
目の前には、私を心配そうに覗き込む1人の女の子。
私の友達、柚希だ。
私は白々しく、目を背けた。
よかった、諦めてくれたみた…
私は手元にあるノートを見た。
…柚希の言った通り、ノートにはページを埋め尽くすほど沢山の「キヨ」の文字が。
私はしどろもどろになる。
どうしよ、言った方がいいのかな…
急にショボンとして下を向く柚希。
すると、急に満面の笑みを浮かべる柚希。
今のは演技?
そこまでして聞きたいのー…?
私たちは、私の家へと向かった。
───────あなた宅
そんな冗談を交わしながら、私たち2人はソファに座る。
私は昨晩の出来事を簡単に説明した。
すると、手元のスマホが鳴った。
誰だろ…
ピーンポーン。
インターホンが鳴った。
私は慌ただしく、玄関のドアを開けた。
そう言うと、キヨさんは去っていった。
…柚希が帰った後、私はベッドの上に寝ころんだ。
キヨさんに会えただけで、こんなにも嬉しいなんて…どうしてだろう?
ふと、手元のスマホを見た。
表示の1番上には、「キヨ」の文字。
まだ、してなかったな。
ずっと勇気が出なくて、連絡してなかった。
いっぱいお世話になったのに。
私はスマホを手に取った。
一文字ずつ丁寧に打ち込んでいく。
私の勇気、届くといいな。
数時間後。
私が眠りについた後、スマホには1つの通知が。
翌朝その返事を見て発狂したのは、言うまでも無い。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。