今日も仕事が終わったその足のままあのBARへ向かう。でも今日は前回とは少し違って、北斗さんからLINEでBARに呼ばれているのだ
少し重いドアを押して開けると、グラスを拭いていた北斗さんがこっちを見て微笑んだ
北斗「いらっしゃい、待ってたよ」
久しぶりの北斗さんの声になんだか心が落ち着いているる自分がいた。
ふと辺りを見回すと、お客さんは全く居ない。そんな私の様子に気がついたのか、北斗さんが声をかけてくれた
北斗「店自体は今日はもう閉めたんだよね。あなたちゃんとゆっくり話したかったから」
「えっ、そんな!申し訳ないですよ!」
北斗「いいんだよ。どうせオーナー帰ってこないし」
?「それが残念だから帰ってるんだよなぁ〜」
ちょうど隠れて見えなかった奥の席から聞いたことの無い声が聞こえ、驚いてそっちを見ると、1人の男性が席に座ってパソコンを触っていた
北斗「えっ、髙地帰ってたの!?」
優吾「俺が頑張って店の事務作業してるときに、君は俺の店でなにをしようとしてるのかなぁ?」
北斗「いやぁ〜あのぉ〜、ね、?」
優吾「はぁ、これだからお前ら雇うとろくなことがねぇんだよなぁ...」
綺麗な顔の人と綺麗な顔の人が会話している目の前の光景が現実とは思えなくて、空いた口がずっと塞がらない
ここの店はイケメンしか雇ってはいけない決まりでもあるのだろうか
優吾「ごめんね?北斗がめんどくさいことして」
「いや全然です!私このお店大好きなので、!」
優吾「えっ!ほんと!?」
「はい!落ち着いた雰囲気も毎回出される色んな味のカクテルもとっても好きです」
優吾「そっかぁうれしいなぁ〜。俺ここのオーナーやっててさ、髙地っていうの。よろしくね」
「あなたです!お願いします!」
北斗「ちょっと髙地、その子はおれの...」
優吾「あーうるさいうるさい。北斗にはまだ洗わなきゃいけないグラスが大量にあるんだから。裏でそれ片付けてきて」
北斗「なにも、しないでね」
北斗さんは髙地さんのことを鋭く睨んで、嫌そうな顔をしながら裏へ行ってしまった
髙地さんはそんな北斗さんにひらひらと手を振って、私の顔をじっと見つめた
優吾「あなたってことは、この前樹と大我が言ってたのは君か。」
「えっ、私なにかしちゃいましたかね、?」
優吾「まさか!そんなわけないよ笑 かわいい子が来たってあいつらがはしゃいでただけ」
「みなさんには言われたくないですね...」
私が下を向いてボソッと呟くと、それが聞こえてしまったのか髙地さんが吹き出して笑った
優吾「たしかにあいつら顔整ってるもんなぁ笑」
「それ髙地さんも人のこと言えないですよ」
優吾「え?」
あんなイケメンたちとずっと一緒にいたら、自分の顔を気にすることもなくなってしまうのか、私は思わずため息をついた
優吾「え、ちょ、俺なんか悪いことした!?」
「髙地さんが自分のことをわかってなさすぎてちょっと呆れただけです」
優吾「それ俺別に悪くなくない!?」












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。