第33話

10日目④
276
2025/10/25 07:00 更新
【ころんSIDE】
ッ…これが、頭?


まんまじゃん。



僕は人間の頭を抱えて、棺桶まで走る。



ッおっも……









吹き抜けになっているから、2階からの物音は全て聞こえていた。



さとみくんがやられた様な音がして、耳を塞ぎたくなる。




赤い人
アハハハハハ!!!!!
ひッ…?!


早いッ…!!!



でも、いける、!!!!



全力で走って、そして遂に。





















僕は、棺桶に頭を入れた。















入った…!!



役目は果たせた…!




もう、殺されても_____



赤い人
…あれ?



赤い人が、フリーズしてる?



物音1つ、聞こえない。



え、何、僕どうしたらいいの?



___皆は?




???
『すべてのカラダが集まりました』
???
『皆さんありがとうございました』




ノイズ混じりの放送が流れる。



…良かった、終わった____!!



???
『全てのカラダが揃いましたので____』








???
『今から、終了処理を行います』






終了、処理…?




何それ。終わる為の処理って事___?




…なんか、嫌な予感がする。





???
莉犬。死亡確認。
???
消去します

莉犬く…消去って…?!
???
ジェル。死亡確認。
???
消去します
なんでッ…消去ってどういう意味?!
カラダ探しが終われば皆生き返るんじゃ…?!




…待って。そういう事?



最終日は、皆生残んないと…ダメってこと?



生き返れないの?




なんで…それじゃあ…!!!
僕、だけ?
???
ななもり。死亡確認。
???
消去します
ッうるさい…!!



嫌だ、聞きたくない___!!!!




必死の思いで、僕は耳を塞いだ。













____ッ



暫く経った頃。



僕は耳を塞いでいたてを外した。



辺は、さっきと変わらない。




ッねぇ、赤い人…
僕もう逃げないし隠れないからさ
僕も、もう殺してよ…!!!!



動かない赤い人を見つめながら言う。




彼女は皆のものであろう血を滴らせなから、でも動かなかった。




???
『___終了処理が完了しました』
???
『今からそちらへ向かいます』
こっちに、…


それって、放送室に居た子が来るってこと?










正直、怖さもあった。



けど、それ以上に怒りがあった。



なんだ、必死でみんな集めたのに“消去”って。



1発殴らないと…いや、殺さないと気が済まない。




ッ誰?



物音がして、振り返る。











そこには_____







赤い人、にそっくりな少女が立っていた。











赤い人?
…わっ、次はお兄ちゃんが遊んでくれるの?!
遊ぶって…は?
何の事?
赤い人?
美子ちゃんが赤い服が欲しいって泣くから
赤い人?
美紀が赤くしてあげてるの!


少女は応接用のソファーの上をぴょんぴょん飛び回る。



赤い人?
でもね、この服はダメ!
赤い人?
美紀のだもん!



答えに、なっていない。




呆気に取られていると、今度は後ろから物音がした。



女子生徒


見ると、棺桶から女子生徒が起き上がっていた。



ッおまえ…、
女子生徒
あー、ようやく解放された!
女子生徒
えっと…ありがとね、ころん、だっけ
…は?
ッ誰なの、お前…!
あのカラダも、放送室のも…何?!


視界が滲む。



もう、意味わかんない…!!!



女子生徒
あー、一気に質問しないでよ
女子生徒
まず、アンタ達が探してたのは私のカラダで、
女子生徒
放送室に居たのは、私の心で…まぁ、幽霊みたいなもんかな
女子生徒
ま、それで納得して
女子生徒
あと、私が誰かって質問だけど















女子生徒
別の高校の生徒だよ
女子生徒
だから私はアンタらの事を知らないし、アンタらも知らない






ッじゃあ、だったらどうして…!
顔も知らない僕らに、どうしてカラダ探しを頼んだんだよ!!




女子生徒
…ふふっ、何言ってるの?










女子生徒
知らないから頼んだに決まってるでしょ
女子生徒
友達に『カラダ探し』なんてさせたいと思う?







…ッ!!
じゃあ、僕のクラスに居たのは何?!
女子生徒
…あぁ、それはそこが私の戻る場所だからよ
女子生徒
私は明日から、そこで生活する。OK?
ッなんだよ、それ…
僕は…僕はどうすれば…ッ
女子生徒
簡単よ
女子生徒
そこの棺桶に入って寝るだけ
女子生徒
そしたら、お望み通り明日が来るわ
___望んでない
皆が居ない明日なんて、望んでない…!!!



望んでないし、想像もできない。



無理だ。



さとみくん、なーくん、ジェルくん、莉犬くん、るぅとくん____皆が居ない生活が来るなんて。




そんなの、無理だ。




女子生徒
このままって訳にも行かないでしょ
女子生徒
皆だってまだどうなのか分かんないしさ
赤い人?
お姉ちゃんはもう遊んでくれないの?
赤い人?
美子ちゃんの服、もっと赤くしたいなぁ
女子生徒
ダメ、ゲームが終わったら帰る約束でしょ?
女子生徒
ほら、アンタもさっさと入って
…ッ、無理、だよ…
女子生徒
…入れって!!



肩を突き飛ばされて、棺桶の中に倒れ込む。




棺桶は形が変わっていた。




…まるで、僕の身体を型どったかのように。




女子生徒
…いいからそこで眠っときなさい
待って___、?!



反射的に声を出した瞬間、急に睡魔が襲ってきた。




瞼が重い。




嫌だ、寝たくない___!!!




そんな意志とは裏腹に、意識はどんどんと闇に溶けていく。










赤い人?
また、遊ぼうね____





最後にそんな声が、聞こえた気がした。





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