涼太side
「は、......別に、俺のじゃねぇよ。」
「え〜じゃあ誰のなのかなぁ?」
翔太の反応にさらに火がつく。
「知らねぇよ。......貸せ、俺が渡しとく。」
「いやいや、申し訳ないよ。ちゃんと顔見てお礼言いたいしな〜。」
「...........」
「だってぇ、俺が寝てるところにブランケットをかけてくれて、更に“俺の大好きなココア”まで用意してくれたんだよ?優しいよね〜。笑」
「あっそ.........。」
顔見られたくないからって仕事してる風で下向いてんのバレバレ。まぁどうやっても耳は隠れられないけどね。
「あれ、渡辺さぁん笑。耳赤いですよ?熱でもあるんですか〜?笑」
いける。もっと押せ自分。
「ねぇ渡辺さぁ」
「ん?!」
「...舘さんおはようございます。」
いきなり腕を引っ張られ、翔太のデスクから無理矢理剥がしたのは目黒だった。
「っぶな、」
危うくココアを、......“大好きなココア”を溢してしまうところだった。
「目黒、おはよ。......どうしたの?」
心なしか、目黒の表情はどこか怒っているように感じとれた。
「いや、なんでもないです。...渡辺さんもおはようございます。」
「......はよ。」
「舘さん、戻りますよ。」
「ぁ、先行ってていいよ。」
しばらくの沈黙の末、目黒が発した言葉は、
「…なんで。」
「え、あ、いやこれを、」
そう言って自分の両手に目配せをする。
「……ちっ、だから置いとけって。」
またもう一度舌打ちを放てば、そのまま部署から出ていってしまった。
「ね。渡辺さんもそう言ってますし。」
「ん、分かった、」
「ほら、デスク戻りましょ!」
ん〜、、。
何だろうこの感じ、。なんかモヤモヤするなぁ。








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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!